木の本棚 Wooden Bookshelf; 006

カレー三昧

フリーカメラマン、森枝卓士さんのこだわりの料理本。私のスパイス趣味の原点ですが、この本、実は光の広島の友達・さとみちゃんからもらったものでした。私たちの結婚直前。全く偶然ですが、私(研二)の方は、先輩ライターから大きな鍋を結婚祝いにもらい、我が家のカレースタイルがもらい物ばかりでスタートしたのです。

カレーは最初高級料理で、明治時代のレシピでは蛙肉を使ってた、なんて知ってました? てなウンチクもさることながら、この本は私の料理に対するハードルを下げ、興味をかきたててくれました。スパイスをミックスするのはまさに化学の実験みたいに、子供じみた楽しさに満ちています。とにかく入れてみよう、それで味を見ること。ひとつまみ塩を入れたら、スパイスをひとふりしたら、どれだけ味が変わるか。それが体で覚えられたら、家庭の洋風肉料理、魚料理はできたも同然です。ぜひこの本を読んで、スパイスを仕入れて台所に立ってください。入れて、味を見る。こんなクリエイティブな作業はありません。この雄鶏社の「日曜日の遊び方シリーズ」、他の豆腐や薫製の本も面白いですよ。

ちなみに、関西圏の方でしたら、梅田・阪神百貨店の地下のスパイスコーナーが最高です。


森枝卓士のカレー三昧 1989年 雄鶏社
日曜日の遊び方シリーズ



[木の本棚] [宝島] [森の道具] 内で別のページへ進まれるときは、ページトップのナビゲーターをお使いください。