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木の本棚 Wooden Bookshelf; 007 森の博物館 現物標本 サブタイトルが「日本人として知っておきたい木30種」。変な本です。カバーを開くと、杉や松、コウゾ、ウルシなど30種もの木の木片がそのまま貼り付けてあるのです。まさに現物標本。名前だけはよく知っていても、漆の木肌の色や匂いや感触なんてぜんぜん知らなかった。もちろんここにある木片だけで全部分かるなんてことはないけど、30種がみんな違うことは確認できたし、もっともっと知りたくなります。 面白いのは漢字表記。木へんに公と書いたら「松」。では木へんに無と書いたら? ブナ。木へんに鬼と書いたら「エンジュ」。ATOK8だってたいてい変換不可能な文化的世界がそこにあります。木へんに石と書いたら「柘(ツゲ)」。その字の通り、石のように堅いことが特徴で、クシや印鑑に使われる、とこの本は教えてくれます。漢字、木、そして暮らし。とてもうまくつながっています。和紙の原料・コウゾは非常に成長の早い木で、1年で成長した分を紙にすることができるとか。「環境を考えたとき、一年でできるコウゾの和紙は、新しい世界を切り開きそう」。 手にとって、体験できる本。オーク・ヴィレッジが作った本です。岐阜のオーク・ヴィレッジ内にはこれをより体感できる『森の博物館』があるとか。私が岐阜住まいにひかれる理由のひとつでもあります。 森の博物館 現物標本 1994年 オークハーツ |
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