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家庭崩壊の現実 家庭崩壊の現実と、それでも大切なものは何かを論議し、お互いが自由な個人として依存なしに家庭生活を送っていける技術を身に付けるために家庭科はあるべきだ。ひと時代ふた時代前の価値観を押し付ける場にしようとするのはばかげている。 8月2日付『日本経済新聞』掲載の「削除、客観的誤りに限定を/問題多い教科書検定/96年度高校家庭科を検証」の記事が目を引いた。 96年度の検定では、高校家庭科教科書18点のうち4点が不合格になった。文部省の口出しの箇所がかなり多く、不合格本では60〜80%のページで指摘がなされ、合格本でも30%のページで指摘がなされていた。指摘されたということは、事実上の書き換え要求である。 同記事を寄稿した東京芸術大学の深谷和子教授は、その指摘内容は、(1)誤植を含めた明らかな誤り(価値観の介入しない誤り)、(2)文章が練られていないもの、(3)指摘理由がはっきりしない箇所(価値観の介入する箇所)、の3つに分けられるという。この第3のものは、つまりは文部省の家庭観をおびやかす記述、といえる。 男性の伝統的役割 たとえば、家庭での男性の伝統的役割を変えないと平等にならないという箇所とか、「正式」結婚しないで一緒にいる事実婚の箇所とかは、そういう事実が気にくわないという理由で(文部省には「理想の家庭像」というのがある!)、大幅変更されているらしい。たとえば、家庭での男性の伝統的役割を変えないと平等にならないという箇所とか、「正式」結婚しないで一緒にいる事実婚の箇所とかは、そういう事実が気にくわないという理由で(文部省には「理想の家庭像」というのがある!)、大幅変更されているらしい。たとえば、家庭での男性の伝統的役割を変えないと平等にならないという箇所とか、「正式」結婚しないで一緒にいる事実婚の箇所とかは、そういう事実が気にくわないという理由で(文部省には「理想の家庭像」というのがある!)、大幅変更されているらしい。 そこで上記(3)に該当する指摘部分が、教科書から削られるべきかどうかを、研究者5人と家庭科教員5人に頼んで評価してもらうと、過半数は問題ないとの評価になった。問題があるという評定をみても、「部分修正して収録」は全体の36%、「削除または大幅修正」は10%、というのが内訳である。 97年度の検定では、96年度で不合格になった4点は再申請でいずれも合格した。96年度で不合格になった本は、夫婦別姓や事実婚などを新しい動向として大きく扱ったため、「家族は子供を産み育てる場所」という文部省の考えに抵触した。男女二人の写真を子供もいる写真に差し換えてOKが出た例もあった。まったくいつの時代の話かと思ってしまう。 深谷和子教授は、結論として、第一に、検定が不適切とする箇所は、誤植など誰が見ても誤りであることに限定し、価値観が分かれるものは検定すべきでない、と提唱している。その他、検定官の人数を増やして多人数による慎重な判断、検定手続の公開、教科書は多様な資料を提示するものとして教師の裁量を大きくする、などを主張している。 copyright(C)1999, inaka.com All rights reserved. |