旅 「パリ・ベルギー(ブルージュ・ゲント・ブリュッセル)旅行」の記録
   2002年11月8日金曜日
ブリュッセル 2日目(ベルギー)
oh_mini

『今日の街はこんな街!』
『BRUXELLES/BELGIQUE』
(ブリュッセル/ベルギー)

bruxelles_lumiere
ブリュッセルのRue de Marche aux erbes。よく見えないと思いますが、「ベジャール・バレエ・ローザンヌ/リュミエール」の公演ポスターです。里帰り公演ってことですかね?

●『2度目のブリュッセル!』
 ブルージュからゲントを経由してブリュッセルに着いたのは昨日の夕方でした。ホテルも何とか見つけることができたし、ほっとしました。今回ブリュッセルには2泊しました。(前回来た時は1泊だけ。)
 で、ブリュッセル初日。でも何がダメって、お天気が最悪!!雨が降り続き、時折強い風を伴って激しく降ります。もともと天気が変わりやすく、『弁当忘れても傘忘れるな!』(金沢と一緒)の国なので、多少は仕方ないのですが、ちょうど秋〜冬への季節の変わり目で余計に不安定でした。街を歩いている人達は、みんなもう少々の雨では傘もささず、上着の前をキュッと閉めるかフードを被るかして普通に歩いていました。いちいち傘を開いたり閉じたりしてるのは観光客だけ、という感じ。そんな風だったので、写真も撮る気にならないし散策もままならない。呪われている〜。でも好きな街だから許すわ。

『Bruxelles』の語源は『湿地帯にある砦』(=Brouscella)
 『湿地帯』!?\(◎o◎)/お〜っ!そうなんです。私が度々絵のモチーフとして描いているのはまさしくそれ!!名前の由来を知った時には『やはりそうか〜〜!』と思いました。15年前、初めてブリュッセルを訪れ駅に降り立った瞬間から、呼んでいるものがあったのです。ここの空気には近しいものを感じる!と。湿気を多く含み、じくじくと体の芯から蝕まれていくような冷たさ。。。私の中で、ベルギーは『ヨーロッパの北陸』と、親しみを込めて呼ばれているのです。

ブリュッセルと『20世紀バレエ団』
 かつてブリュッセルには『ベルギー王立20世紀バレエ団』が有りました。これは現在の『ベジャール・バレエ・ローザンヌ』の前身バレエ団です。脂の乗りきった時代のジョルジュ・ドンがいて、バレエ団としても全盛の頃です。その当時、映画『愛と悲しみのボレロ』を見て、「すごいバレエ団があるんや、ベルギーって!」と遠い異国に思いを馳せておりました。。。でもベルギーは手放してしまったんですね、20世紀バレエ団を。財政難か何かだったんでしょうか。。。スイスのローザンヌに移ってからはバレエ団は団員数が縮小されて、そうこうしてるうちにジョルジュ・ドンは死んでしまうし、何か可哀相なことになって行ったみたいです。でも2002年に大阪で見たベジャール氏はまだ元気そうだったし、頑張って欲しいなあ、と、ブリュッセルの街を歩きながら思ったのでした。あ、でも今ブリュッセルには、アンヌ・テレサ・ド・ケースマイケルという振付家が率いる『ローザス』という舞踊団があるんです。私この舞踊団も好きなんです。今回の旅で日程が合えばぜひ生の舞台を見たかったけど...オペラ・バレエのシーズンはまだ始まったばかりで、見られなかったんです。あと2週間日程がずれていたら...!悔しいわ〜。


『今日泊まったホテルは...』
『HOTEL THE MOON』 ★★
(Rue de la Montagne 4 Bis/ブリュッセル)
 

 この綺麗さでツイン80ユーロは安いでしょ〜?ヨーロッパは宿泊代が安いのでいいわー。日本だとビジネスでも1万円は軽く越えるのにね。でもどこのホテルでも、家具やカーテン、ベッドカバーなどに比して、かかってる絵や版画、ポスター類の趣味の悪さはどうなんでしょうね???私達の部屋にもこの写真と同タイプの、某「ボブ●ス画」のような絵がかかってました。

 この日はほとんど美術館にいたのですが、夕方から俄然お土産収集に走り始めまして、買い物しては荷物を置きに部屋に戻り、買っては戻り、買っては戻り、をくり返し、しまいには受け付けのお兄さんの前を通っても、無視されるようになってしまいました。何やら荷物を一生懸命運び込む怪しい東洋人。夕方だけ、蟻のように勤勉でした。

themoon_chambre

  『HOTEL THE MOON』の部屋
このタイプの部屋に泊まりました。美しいでしょ?でも私達の部屋からの眺めは隣の店の厨房で、調理のお兄ちゃん達がサボッて床にへたりこんでたり、電話でダベッてるのとかが見えました。

belgique_tv
      ベルギーのTV
やはりチャンネルもふたつの言語に別れ、それぞれ字幕が出ているのだった。これは『The Big Brother』という番組。数人の男女がひとつの家に缶詰になって、最後まで残った人が賞金を獲得するという、そのテの番組の元祖。あと、『Star Academy』というオーディション番組もけっこうスゴかった。


『今日見たのは...』

『Musee Royaux des Beaux-arts de Belgique』
(ベルギー王立美術館・古典部門、近代部門/ブリュッセル)

 この美術館はそもそも、1799年フランス軍占領下のブリュッセルで、パリ・ルーヴル美術館の分館として開館しました。

 私の、ブリュッセルに於けるリベンジのひとつは、その昔激しく傾倒していた、ここの美術館の『フェルナン・クノップフの作品群』を見ることでした。前回来た時にはちょうどクノップフ作品を展示している部屋が閉鎖中で、私はクノップフを見るためにここに来たのに、結局1枚も見られずにがっかりして帰ったのでした。その頃のクノップフ熱は今はもうありませんが、昔の知り合いに会いに来たように懐かしく見ることが出来ました。
「あの頃はお世話になりましたね。」と。
 ここの古典部門の初期フランドル絵画のコレクションは地元だけあってさすが!!です。ロヒール・ファン・デル・ウェイデン、ハンス・メムリンク、デュルク・ボウツなどの作品が有ります。ブリューゲル(父と息子)もたくさん有る。それに負けず劣らず近代部門がものすごい作品点数で、近代美術史に名前の挙がってる人の作品はだいたい揃えてあるのでは!?いくら見ても見ても見ても終わらないという感じ。この美術館は昔は古典部門と近代部門が別れていたと思うのですが、今は合体して超巨大美術館と化しています。それを知らずに入った私達はえらい目に会いました。朝入館したのですが、とりあえず昼を食べるために一度外に出て、また午後に戻って夕方にやっと見終わりました。あんたデカすぎやねん!!

●Fernand Khnopff(フェルナン・クノップフ)
 ベルギー/ブリュッセル出身の画家。ベルギー象徴派の中心的人物。幻想的、神話的、両性具有的な女性像を主に描いた人。モデルはほとんど妹のマルグリットさんで、写真を用いて絵を描いた最初期の画家のひとり。現実感の稀薄な画風は写真を用いたから?油彩・素描共、作品点数は少なく、主な作品はこの王立美術館に集まっている。(ベルリンの「アルテ・ピナコテーク」に、最も有名な油彩作品『私は私自身に扉を閉ざす』が有るけれど。)

memories
『Memories』
フェルナン・クノップフ
(1889年 127×200cm)
↑この作品はパステルで描かれた大作。
タイトルが英語なのは、彼が英国贔屓
だったかららしい。

ikaros
『イカロスの墜落のある風景』
ピーテル・ブリューゲル(父)
(1567年頃 73.5×112cm)
↑鋤(すき)でめくられてる土の
感じが好き。右下の海にイカロス
が墜落しているのが見える。

musee_royaux
美術館のチケット。
当日であれば何度でも
入退館自由。5ユーロ。


『今日食べたのは...』
『DANDOY』
(ダンドワ)
(Rue Charles Buls 14/ブリュッセル)

 ベルギーと言えば、ワッフルでしょ〜!
食べて来ました。メニューには『GAUFRE(ゴーフル)』と書いてありましたが、四角いブリュッセル風(3.25ユーロ)と丸いリエージュ風(2.25ユーロ)の2種類です。クリーム(=Suplement chanti/1.25ユーロ)は別に注文します。さて、ブリュッセルとリエージュ、どっちが美味しいか!?これはもう一発で勝敗が決まりました。私の場合は『リエージュの勝ち!』リエージュのカリカリとクリスピーな食感が最高!ブリュッセルは柔らかくてケーキっぽかったです。クリームはちょっと付けて食べた方が美味しいかなぁ。ごちそうさまでした。

dandoy

『DANDOY』のカード
私全然知らないんですけど、ここって有名なんですよね?日本にも店がある?

waffle
『ワッフル』
向こう/リエージュ風(=カリカリ)
手前/ブリュッセル風(=もちもち)

これは食べとかなあかんでしょー!
『Panini /Cafe』
(グラン・プラス付近/ブリュッセル)

 おいしくなかったわ〜。こんなスペースを取る意味無し。
おまけにBruxellesの綴り間違えとるがな!→

118hiru
『L' Huitriere』
(リュイトリエール)
(Quai aux Briques 20/ブリュッセル)

 もんのすごい暴風雨の中、びしょ濡れになりながら食べに行ったレストラン。「海の幸なら何を食べてもハズレ無し!」とガイドブックに書いてあったので、食わずに帰れるかい!と根性で向かいました。このレストランはAnspach大通りを渡って聖カトリーヌ教会の横にあります。途中で遭難するか!?と思いました(^◇^;)私が食べた『魚のスープ』は、色んな魚を煮込んで最後に漉してなめらかに仕上げてあります。手が込んでます。そして、『3種類の魚のクリームソースがけ』。これも美味しかったです!何と言っても材料が良い!!特に鮭はフクフクとよく太っていて、食べていて幸せな気分でした。が、私はですね...確かに料理はすごく手が込んでいて美味しかったし、お店の雰囲気も良く、給仕のお兄ちゃんもニコニコと愛想が良かったけど、ん〜。今回の旅の食事の中では『第3位』ということにします。だって、この後『あの店』に行くんだもの〜!(←この旅行記を全頁読んでいただければ、どの店のことか解ります。)
 このお店、かなり有名らしく、有名人と思しき人のサインと写真がいっぱい貼ってあったけど、見事に誰1人として知りませんでした。多分ヨーロッパとかベルギーの人はよ〜く知ってる人なんでしょうね。舞台俳優とか、歌手とか、政治家とか、芸術家とか。

※ちなみに。『L' Huitriere』とは、『牡蠣養殖業』とか、『牡蠣の〜』という意味です。
 げ〜!私、牡蠣大嫌い〜〜〜!!!

118ban
lhuitoriere
『L' Huitriere』の、
お皿の下に敷くペーパー。
「記念にちょうだい」と言ったらさらのをくれました。変な東洋人にも親切。


『今日買ったものは...』
『Musee Royaux des Beaux-arts de Belgique』
(ベルギー王立美術館/ブリュッセル)

 ベルギー王立美術館収蔵の主な作品20点(大胆だわ!あれだけの点数の中からたった20点を選ぶなんて!!)の、作品写真と簡単な案内が載っている冊子です。「急ぎ足の来館者のための...」だそうです。しかしこの20枚を見るために、あのダダダだだっ広い美術館の中を、上へ下へと駆け回る方がしんどいと思うけどね...。

musee_royaux_book
      パンフレット
 『ベルギー王立美術館 20の名画』

     (日本語版)2.48ユーロ。
『Pierre MARCOLINI』
(ピエール・マルコリーニ)
(Place du Grand Sablon 39/ブリュッセル)

 ベルギーでどこのチョコレートを買うか!?これは非常に難題であります!!ゴディバですか?う〜ん。地元で買えば安いでしょうが、日本でもけっこうどこでも買えるしねぇ。。。ってことで、例によって暴風雨(▼▼メ)の中、セントラル駅を越えてグラン・サブロン広場の、王室御用達ではないけれど、今ベルギーで一番と言われている新興勢力のチョコレート屋さん、『Pierre MARCOLINI』(ピエール・マルコリーニ)へ。中身の写真が無くて残念なのですが、この詰め合わせのチョコの外見は至ってシンプル。方形に近いブロック状のチョコの上面に、黄色い字でフレーバーの名前がプリントしてあるのです。例えば「アールグレイ」「ラヴェンダー」「オレンジ」など。他にもきれいなデザインのチョコはたくさんあったけど、ずぶ濡れでほとんど余裕を無くしていたので、無難な詰め合わせに手を出してしまいました。ああ!余裕が欲しいわ!!
(箱に点々とついてるシミは雨なのだ!(ノヘ;)シクシク..→)

 あ!お味ですけど。う〜ん。良くも悪くも『今どきのチョコ』って感じでした。私的にはもうちょっと濃厚で個性の強い味の方が好きかなー。カタチもね。



marcolini

『Pierre MARCOLINI』
のチョコレート詰め合わせ。
12.50ユーロ。

ベルギーの有名なチョコレート屋さんは他に、GODIVA,Galler,Neuhause,Wittamer,
CORNE TOISON D'OR,Mary,Cote d'OR,
Leonidas,Jamartなどが有る。

marcolini_chocolat

『Pierre MARCOLINI』
のグアテマラ産濃厚ココア。
12.75ユーロ。
このココア、普通のポットのお湯では溶けないんです。鍋でグラグラ煮ないとダメみたい。本格的Chocolat chaud(ショコラ・ショー=ホット・チョコレート)の材料?

『DELHAIZE』
(スーパー・デレーズ)
(Boulevard Anspach 63/ブリュッセル)

 外国に旅して必ず行くのがいわゆるスーパー・マーケット。そして、ベルギーでのお土産調達の仕上げはやっぱり『チョコレート』!!買いました〜。写真が無いけど超大型チョコの2枚セットが1.81ユーロなど、とにかく安い!!主に買ったのは写真→『Galler』(ガレー。一応ベルギー王室御用達のチョコレート屋。でもスーパーでも売ってる。)のチョコ。Gallerのチョコはまろやかで甘みが強めです。一般的に好まれる味という感じ。でも私がこのスーパーで買った中で一番「これおいしいな〜。」と思ったのは、3枚パックになってた『Callebaut The original 62%cacao 3×4』(0.85ユーロ。安ぅ〜!)という板チョコでした。62%cacaoだけあってなんだかすごく濃厚で、マルコリーニよりも、私は好きでした。どっかで売ってたら買いたいくらい。

chocolat
『普通の板チョコ各種』
左1.59ユーロ、右0.83ユーロ。
大きくて安い!!
shampoo
『ベルギー製シャンプー&リンス』
シャンプー2.25ユーロ
リンス2.83ユーロ。
昔のメロン・シャーベットの香りがする。
恐らくこういう洗剤製品はヨーロッパの硬水に対応するため改良がしてある。硬水は石けんなどの泡立ちがすごく悪いのです。
『La Boutique de TIN TIN』
(Rue de la Colline 13/ブリュッセル)

『レースの店』
(Marche aux Herbes/ブリュッセル)

 この2店は友達と従妹のお土産を買いに入りました。

 『La Boutique de TIN TIN』はベルギーの漫画家GEORGES REMI HERGE(=ジョルジュ・レミ・エルジュ=私と誕生日が一緒なんです。親近感〜。)によって描かれた、ご存じ「タンタンの冒険」(この漫画、キャラクターはすごく可愛いのに、話が全然面白くないという評判。)のキャラクター・グッズのお店。こここそ本場だから、日本には無いような色んなものがあるに違いない!!と思って行ったけど、お土産に手頃な物はな〜んにもありませんでした。ちょうどバーゲンの最中で、ひょっとしたら良いものは全部売れた後!?汚な〜い見本の可愛いアドレス帳があったので、「これ下さい。」と言ったら「それ、最後のひとつなんだよね〜。」と言われて「それじゃあお土産にできない!」と断念。違うデザインのを買って帰りました。

 『レースの店』は、ブルージュで時間が無くてレースのお店巡りをできなかったので、ブリュッセルで発見したらもちろんご入店。従妹ふたりにレースをはめ込んだピル・ケースを買いました。あちらでは「ピル・ボックス」と言うんですね。「これってピル・ケースですか?」と聞いても「は???」って感じでした。


『本日の失敗』 ●無礼者!!

 『無礼者』。そう、それはワタクシのことです。なぜか?それは、用を足した後、ホテルのトイレを度々流し忘れたから。なんでそんなことをしたのか、自分でも皆目わからないのですが、1度や2度ではありません。家ではまずそんなことしません。なのにYっさんがトイレに入ってすぐ「ジョ〜」と流す音が聞こえる度に、『わ〜!ごめ〜ん!!!』と謝るくり返し。無礼者とはこの私です。シュン(。.ヾ



パリ・ベルギーの旅TOP |  お出かけのツボTOP |  HOME