旅 「パリ・ベルギー(ブルージュ・ゲント・ブリュッセル)旅行」の記録
   2002年11月10日日曜日
パリ(フランス)
oh_mini

『今日の街はこんな街!』
『PARIS/FRANCE』
(パリ/フランス)
violoneそろそろパリにも慣れてきました。

●『パリのメトロのミュージシャン達』

パリのメトロは本当に街の縮図という感じ。色んな人種。色んな職業。良い人も悪い人も、みんな一緒に乗ってます。その中で小うるさいのがストリート・ミュージシャン。私達の旅行中、なぜかメトロの通路にはミュージシャンや芸人の姿はまばら。その代わり、乗客と一緒に車内に乗り込んできて、無理矢理音楽など演奏してお金を取ろうとするミュージシャンがたくさん!(多分、通路で公に演奏する許可を持たないもぐりの芸人なんでしょう。東欧系と思しき人が多かったです。)車両が満員でもお構いなしで楽器を弾きます。私もターゲットにされて、目の前でバイオリンを延々と弾かれてしまい、でも満員だったので身動きもとれず、「げ〜〜!!」と思いながら必死で目を合わせないように頑張りました。有り難いことに、演奏し終わって手を出されても、はっきり首を振ると、そのまま引き下がってくれるのです。あれで開き直られたらコワイけどねー。そして演奏を終えると、次の駅でさっさと降りて行くのです。(長居すると通報されるからでしょうね。)私が見ていた限りでは、あのテのミュージシャンにお金を渡す人はありませんでした。道ばたでやってる芸人に、自分から立ち止まって見て聴く分には、けっこう気前良くお金入れてたりするんですけどね。


『今日泊まったホテルは...』
『HOTEL L'ESPERANCE』 ★★
15,Rue Pascal 75005 PARIS
このホテルの従業員さん
(ベッド・メイキングや掃除をしてくれるおばさま達3人くらい。)とマダムはとても仲が良い。朝ご飯の時間が終わると必ず、ダイニングでみんな集まってお茶を飲みながら談笑してました。(ん?昼にも談笑してたなぁ。そう言えば。ん?夕方にも...。んん???いっつも!?)夜に現れる夜勤の兄さん達がちょっと怪しげでしたが。多分どこのプチ・ホテルも、夜になると用心棒を兼ねてあのようなお兄さんを雇ってるんでしょうね。昔パリで泊まったプチ・ホテルにもそういうお兄さんがいて、私が一日の活動を終えて夜帰ってくると、「お帰り〜。コーヒーどお?部屋に持っていってあげるよー。」と言われてちょっと不気味でした。もちろん「もう寝るからいいです〜。ありがとう。」と断りました。このHOTEL L'ESPERANCEのお兄さんは、そんなことなかったけどね。


『今日見たのは...』
『Musee d'Orsay』
(オルセー美術館/パリ)

特別展
『ベラスケスとマネ』


monet

これがモネになる前のモネの作品。
でも水辺を描いているのは同じ!!(オルセーはフラッシュを光らせなければ、写真撮影OKなのです。)

orsay-ticket●『オルセー美術館』
 私達の最寄り駅、『Sencier Daubenton』(メトロ7番)の窓口で「Carte Musee」の1日券15ユーロ(カルト・ミュゼ=パリ市内のほぼ全部の美術館・博物館等共通の入場カード。1日券、3日券、5日券がある。これを持ってると入場券を買うために並ぶ必要が無い。)を買って、『オルセー美術館』へGO!!
ところが行ってみてびっくり!!すでに美術館の回りは入館する人の行列がトグロを巻いていました。それを見て「急いでも同じだ」と、まずは腹ごしらえをするため近くのカフェへ。カフェ・オレとクロワッサンを食べながら行列の見物。見てる間に人が増えていきます。食べ終わってから、私達もやおら行列に参加。並びながら近くの両替所に交代でお金換えに行ったり、割り込みの人をマークしたり、長かった〜!やっとのことで入場できました。
 さて、美術館の感想。うん。良かったです。教科書に載ってる作品がドッカンドッカンある。特に印刷で見るのと比べて良かったのが、ロートレックモネの風に吹かれる草原の婦人像2点。それと、モネになる前のモネ、ドガになる前のドガ、ルノワールになる前のルノワール、などのコレクションが素敵でした。ああいう作品は日本に来る「モネ展」なんかには含まれないでしょう。ここに行ってこそ見られた作品です。「巨匠は最初から巨匠だったわけじゃない。」ことが解って、微笑ましかったです。
 私達が美術館見学の佳境に入ったところ(ゴッホの部屋の辺り)で、突然職員が部屋を封鎖し始めました。館内放送によると、セキュリティのトラブルとか。『爆弾が仕掛けられたのか!?』みんな職員に追われてしばらく騒然となりましたが、間もなく封鎖は解除。あれで閉められたままになってたら、オルセーのハイライトを根こそぎ見逃すとこでした。良かった良かった。

 あ!!それから、オルセーに行ったら必ずレストランでご飯を食べて来ましょう。飲み物を注文するだけでもいいです。高い天井。豪華な天井画に装飾。ある意味本物のヨーロッパ的贅沢が、高いお金を払わなくても十二分に堪能できますよ。
(↓下の「今日食べたのは...」参照。)

●特別展『ベラスケスとマネ』
これまた偶然に特別展として『ベラスケスとマネ』展をやってました。この展覧会が傑作で、知られざるマネの姿を見てしまった!(*‥*)という感じ。ちょっと可哀相な企画かも!?「マネのマネ(真似)」とか「モネのマネ(真似)」とか、美術学校出た人はよく冗談で言うんですけど、この展覧会では正にその、「マネのベラスケスのマネ(真似)」が見られたんです。マネはベラスケスを崇拝していたらしく、ベラスケスの作品の模写!?と見まごう作品を色々描いていたのです。それが「ベラスケスの作品(又は作品写真)」「ベラスケスの作品を翻案したマネの作品」という風に、隣あわせで対比させて展示してありました。そう言われてみれば、マネの作品にはスペインの闘牛士や役者を描いたもの、スペイン趣味のものがたくさん有りますよね。ふ〜ん。そうかー。という感じでした。マネはベラスケスの作品が本当に好きやったのね〜。思いがけず、オルセーでベラスケスが見られたのも、得した気分でした。

『DOM JUAN ou Festin de pierre』
(舞台「ドン・ジュアン -石の饗宴」)
(Comedie Francaise/
 コメディ・フランセーズ/パリ)

コメディ・フランセーズHP

domjuan_catalogue

●パンフレット
ここにあらすじなどが書いてある。幕間にちらちら見て、「さっきのあれは、そういうことやったんか!」と後から理解したり...(*^_^*)恥ずかしい〜!
でも「ドン・ジュアン」とはつまり「ドン・ファン」(そう。女たらしの代名詞になってるあの人です。)のことなので、そんなに難しい内容の話ではないのです。が、墓場で出会った石像に食事に招待されて、そっから天罰(?)が下る!?という部分が今でも謎。こんど本を買って読んでみよう。

●舞台『ドン・ジュアン -石の饗宴』を見る!

domjuan さて。この旅行で2本目の舞台鑑賞です。(1本目はオペラ「ボリス・ゴドノフ」)しかし音楽を聴いていればよかったオペラと違い、今度は演劇です。それも全編フランス語。フランスを代表する劇作家・モリエール作/「ドン・ジュアン」。モーツァルトのオペラ「ドン・ジョバンニ」の原作になったとも言われています。「コメディ・フランセーズ」はフランス演劇の殿堂。伝統的な演技で主にフランス人劇作家による演劇が上演されています。
 私は気が付きませんでしたが、お客さん(当然フランス語が解る人ばかり。)がヒソヒソ声で『ねえねえ。日本人が来てるよ。(なんで?)』と言ってたそうです。そらそうですよねぇ。言葉解らないのに来る外国人は少ないよね。でもまさか私達がセリフを全く聞き取れてないなんて、夢にも思ってなかったでしょうね。(苦笑)
でもね、言葉解らなくても、役者さんが巧いから全然飽きなかったです。言葉も音として聴いてたら綺麗だし。でもまあ、みんなが笑ってる時に一緒に笑えないのが悲しかったな。役者さんの表情や動きで笑うところは一緒に反応できるけど、セリフには反応出来ない。何言ってるのか解らないもんね。それでも最後まで寝ずに見られたってことは、やはり面白かったから。舞台セットの変化とか、役者さんの衣装とかも楽しめたし。comediefrancais 幕が開くと、客席の、私達が座ってるすぐそばに、いつの間にか役者さんがいて、セリフをしゃべり始める。その臨場感に、のっけから引き込まれてしまいました。劇場の雰囲気も素晴らしかった!おじいちゃんから子供まで、本当に熱心に見てました。劇場は昔ながらという感じの作りで、色は深紅と金で統一されていて、古いけれども美しく、大きくなく小さくなく、舞台と客席に一体感のある、なかなか味わえない雰囲気です。パリに行かれる方はぜひ一度体験してみて下さい。

 チケットはやはり、HPから予約することが出来ます。支払いはクレジットカード。お値段は、私達が見た最も上のカテゴリー(前から4番目。臨場感〜!!)で30ユーロ。当日券も有れば買えますが、並ばないといけないので、余裕を持って行きたい人は予約した方が良いでしょう。メールで送られて来た予約番号を劇場内のコントロールのおじさんに言うと、発券してくれます。


『今日食べたのは...』
『Le Restaurant du Musee d'Orsay』
(Musee d'Orsay/パリ)

 とにかく!!雰囲気に圧倒されます。正に美術館の『待っただ中』がレストランになっています。でもお客さんはみんな普通に美術館を見に来た観光客なので、気取った感じはありません。が、そこはフランス。出てくる食事は日本のような簡単な「喫茶・軽食」といったものではありません。ちゃんとしたお昼の定食が2種類あって、サラダ又はスープ、メイン、デザートが含まれています。その他、バイキングもあります。(バイキングはあんまりお勧めしません。料金に比してイマイチ良いおかずが無かったから。)お味の方は、「こんなもんかなー」って感じです。それよりも何よりも、このレストランで味わうべきは、間違いなく『雰囲気!!』なのです。こういう場所で食事することは、一生に何度もあることではありません。レストランに入り慣れていない人も、コーヒー飲んで出てくるだけでもいいから、一度入ってみて下さい。絶対!!

※ちなみに。このレストランは予約がきかないです。美術館に入ってすぐ予約して、席を確保しようと思って聞いてみたら、「予約は出来ないんです。」と言われた。

orsay_dejeuner
グリーンサラダ、白身魚のリヨネーズソース、
シャーベットの3品。14.90ユーロ。

orsay_res

この天井を見て下さい!美術館の中で食事をする、とはこういうこと!!

『Crepe』(Rue St-Honore/パリ)

 コメディー・フランセーズの開演前に、Yっさんが食べたかったサンドイッチ屋さんを探しに行きました。でも店を発見した時にはすでに閉まっており、思いを果たすことは出来ませんでした。で、もう時間も無いし、「パリでそば粉クレープを食べて美味しかった!」という浅井ちゃん情報を思い出して、通りがかったクレープ屋でそば粉クレープを購入。近くの薄暗い公園でポソポソと食べました。味はまぁまぁというところ。このクレープ、ちゃんとした長方形で、台紙までついており、紙袋にぴったり入っていました。何か食べ物じゃないみたいで変でした。

1110ban


『今日買ったものは...』
『Sencier Daubenton駅』(メトロ7番) cartmusee●『Carte Musee』(カルト・ミュゼ)

 「Carte Musee」の1日券15ユーロ(カルト・ミュゼ=パリ市内のほぼ全部の美術館・博物館等共通の入場カード。1日券、3日券、5日券がある。パリ市内のメトロの窓口で売ってます。これを持ってると入場券を買うために並ぶ必要が無いし、有効期限内ならいくつでも入館できる。)を買いました。
 でも、ですね...結局このカードで得したことは今回無かった。オルセーは券持ってようがなかろうが、長蛇の列に並ばないといけなかったし、ルーヴルも張り切って朝一に行ったら、いらちの日本人数人しか並んでなかったし。15ユーロも出す価値無かったです。当日それぞれの美術館の窓口で入場券を買ったらいいです。特にオルセーとルーヴルは巨大なので、1日にこれ以外の美術館を見るのはほぼ不可能。もっと小さな美術館をたくさん見る時に使うと、初めてお得感が生じるでしょう。

carte_orange●『Carte Orange/Coupon Hebdomadaire/Zone1〜2』
(カルト・オランジュのクーポン・エブドマデールの1〜2ゾーン券)
13.75ユーロ

(メトロの1週間定期券)

 上のカルト・ミュゼとは逆に、ぜひとも買って活用していただきたい!のが、この『カルト・オランジュ』メトロの定期券です。各種期間とゾーンに別れていて、1週間券のことを、『クーポン・エブドマデール』と言います。私が今回買ったのは、クーポン・エブドマデールの1〜2ゾーン券(普通にパリ市内を観光する場合はこのゾーンで十分です)。メトロの窓口で買えます。ただ、販売期間と利用期限がちょっとややこしくて、有効期間は月曜〜日曜と決まっています。販売期間は使用する前の週の金曜〜使用する週の水曜まで。だからこの券を目一杯使うためには、金曜〜月曜に券を買い、月曜から始まり、日曜に終わるように予定を組めば良いのです。使い方はメトロのチケットと同じ。改札機を通すと出てくるので、忘れずに券を取ることです。
(写真上が乗車券で下が持ち主の証明カード。写真を貼りサインする。ケース付き。)

『Musee d'Orsay』
(オルセー美術館/パリ)
orsay_carte●ハガキ各種

 印象派グッズというのは日本でもたーくさん出回っていて、本場オルセーのショップと言えども珍しい物はありませんでした。なので、今日はハガキを買っただけ。モネのルーアン大聖堂シリーズは良かったですよ!

『La Comedie Francaise Boutique』
(Comedie Francaise/
 コメディ・フランセーズ/パリ)
●ハガキ各種とお土産のTシャツ

 ここには色んなフランス演劇関連の美しいグッズが色々ありましたが、いかんせん知識が無いのでどれが誰なのかさっぱり解らず。そしてお値段が私の予算を超えていたこともあり、ここではハガキを数枚買って、あとは義兄のお土産の「役者Tシャツ」を買っただけ。このショップの包装は凝っていて綺麗ですよ。しゃれたお土産を買いたい人は、演劇に興味が無くてものぞいて見て下さい。美しいトランプやカード、文房具などがあります。劇場に併設されている店と、ルーヴル地下のショッピング・モールにも出店しています。


『本日の失敗』  今日は失敗無しで〜す!!
コメディ・フランセーズでも「フランス語が聞き取れない」ことはバレなかったしね(^◇^;)(隣の人に話しかけられたらどうしよう、、、と内心ドキドキ!)



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