CLASSIC QUEEN
1992/3/3(US)Released
1.A KIND OF MAGIC
2.BOHEMIAN RHAPSODY
3.UNDER PRESSURE
4.HAMMER TO FALL
5.STONE COLD CRAZY
6.ONE YEAR OF LOVE
7.RADIO GA GA
8.I'M GOING SLIGHTLY MAD
9.I WANT IT ALL
10.TIE YOUR MOTHER DOWN
11.THE MIRACLE
12.THESE ARE THE DAYS OF OUR LIVES
13.ONE VISION
14.KEEP YOURSELF ALIVE
15.HEADLONG
16.WHO WANTS TO LIVE FOREVER
17.THE SHOW MUST GO ON

アルバム「CLASSIC QUEEN」について。
 "GREATEST HITS 2"のアメリカ・バージョンです。QUEENは世界各地でアルバムを出していて、当然国や地域によって好まれる曲が微妙に違ってくるわけです。QUEENは本国英国はもちろん、変わったところでは東欧や南米でも非常に人気があって、もちろん日本でも人気があるように、まさに世界中を回ってコンサートをしていました。(ワールド・ワイドなドサ回り。彼らは世界の中の田舎国を回るのが好きだったようです。なぜなら田舎国の人々は有名スターに飢えているから、熱烈に歓迎してもらえてライヴも盛り上がるから!!だそうです。)ベスト盤にはその辺りの事情が見えて興味深いですよ。例えばこのアメリカ盤のCLASSIC QUEEN(=HITS 2)とUK盤のHITS 2の曲目を比べてもらえば良いと思います。しかしここには2.5.10.14.が入ってるので、"FLASH"以前のアルバムから構成されたHITS 1とだぶっていますね。おかしいな。純粋なHITS 2ではないからタイトルを"CALASSIC"に変えてあるんでしょうね多分。(誰か知っている人いますか?)
 さて。ここになぜ"I WANT TO BREAK FREE"(アルバム"THE WORKS"収録)が入っていないかというと、アメリカではこの曲のプロモーション・ビデオが予想外の総スカンを食ってしまい、ほんの数年前、"THE GAME"アルバムでせっかくの全米NO.1を獲得したにもかかわらず、QUEENはすっかりアメリカでの株を下げてしまったからです。ビデオにはマイクロ・ミニのおねーちゃん、女子学生、疲れた主婦、おばあちゃんに扮した4人が出てきます。「男が、しかもロッカーが女装するなんて!とんでもない!!」と、アメリカ人の逆鱗に触れたようです。ある意味アメリカ人の保守性というのはよく言われることですが、本当にそういうところが有るんですね。アメリカ人にとってのロックは、「カッコイイ兄貴が長い髪を振り乱して力強く歌う!」ものらしいです。英国人と日本人は大笑いしたのにね...。でも、全く逆の受け止め方をされた曲でもあって、この曲は当時の東欧や南米の国々では「自由を求めて戦う自分達への応援歌!!」として広く受け入れられました。なんでこう極端なんでしょう。(彼らはビデオを見る機会が無かったんでしょうね。幸いです。)このビデオはQUEEN史上において、"HOT SPACE"に次ぐ大きな失敗の巻だったのです。そして何年か後に出たこのアルバムにまでその痕跡を残しているというワケです。
 初めてQUEENを聴く人へのおすすめ度ですが、う〜ん。あんまりおすすめしません。「Greatest Hits」とだぶっている曲もあるし、後期の曲が多くを占めているので馴染みが無いと飽きるでしょう?後期の曲こそアルバムで聴いて欲しいので、あえてこのテのベスト盤はおすすめしないことにします。最後のアルバム3枚は、1枚トータルで聴いてナンボのものという意味合いが濃いので、是非そうして下さい。その後で機会があったら聴いてください。

CLOSE
(このウィンドウを閉じると前のページに戻ります。)