FREDDIE MERCURY : THE VIDEO COLLECTION
2000/11/22(JP)Released (Box Set)
1.BARCELONA(live Version)
2.THE GREAT PRETENDER(Single Version)(Feb,1987)
3.I WAS BORN TO LOVE YOU(April,1985)
4.TIME(May,1986)
5.HOW CAN I GO ON(Jan,1989)
6.MADE IN HEAVEN(July,1985)
7.LIVING ON MY OWN(Sept,1985)
8.THE GOLDEN BOY(oct,1988)
9.THE GREAT PRETENDER(Extended Version)(Feb,1987)
10.BARCELONA(oct,1987)
11.IN MY DEFENCE(Re-Edit,2000)
12.GUIDE ME HOME(Only Instrumental)

「FREDDIE MERCURY : THE VIDEO COLLECTION」について。
 フレディー・マーキュリーのソロ・シングル・ビデオ・クリップ集です。

 QUEENと言えばそのプロモーション・ビデオの奇抜さ(趣味の悪さ!?)で有名でしたが、あのアイディアのほとんどを出していたのがフレディー・マーキュリーです。そんな彼が自分のシングルのビデオを作るとどうなるか!?考えるとコワイですね。実際そこにはコワ〜イ世界が広がっていました。ただし、「BARCELONA」からの曲のビデオはステージ・パフォーマンスを録画したもので、しかもオペラ風に演出してあるので怖くありません。

 1.1987年10月8日、オリンピック旗がバルセロナに到着したことに敬意を表して開かれた「La Nit」でのパフォーマンスの模様です。完全にオペラを意識した演出で、衣装こそ普通のスーツですが身振りの大げさなところはいかにもフレディー。でもQUEENのステージとは違って動きがかなりぎこちないのはご愛敬。スペイン王夫妻も列席した大きなイベントだったようです。2.これはQUEENビデオの中でも特に悪名高い作品の部分部分を、そっくりそのまま再現してつなぎ合わせて作ってあります。フレディーの他に参加しているのはQUEENのロジャー・テイラー、友人でミュージカル俳優のピーター・ストレイカー。この3人が女装して本編の合間にコーラス嬢をやってます。冗談でやってると思うんですが、どうもそれだけではないような気もして、そこがフレディー・マーキュリーという人の得体の知れないところでもあります。最初は軽い思いつきでも、やってるうちに本気になってきて中途半端では止められなくなってしまうんでしょうね。3.これは彼のビデオの中ではよくまとまっている方だと思います。「鏡の間」で歌い踊る、マタドールのような白い衣装のフレディーはかなりカッコイイ。が、女性が2人出てくるのですが、この1人目の女性の扱いがどうにも不可解。なぜかすごくないがしろにされるのですが、歌詞の内容とも合わないしその理由がわからない。2人目の女性は部屋の中をフレディーに追いかけ回されたあげく抱き合うので、「恋人」っていう設定なのでしょう。(「うっそ〜!なんで女の人!?」って思うけど。)この2人目の彼女は2.の再現部分にも再登場しています。4.ミュージカル「TIME」(1986年)のサントラ収録曲。まっ白いシャツにホワイト・ジーンズがよく似合っています。ミュージカルに出演しているメンバーと思しき人々が途中からバック・コーラスで大勢登場します。でもなんかやる気ないみたい。フレディーは「さあみなさん、ご一緒に〜!」とばかり、手を広げ右に左に動くのですが、あんまり盛り上がらない。そこがちょっと変。熱唱しすぎて歌っているのにマイクが口から離れている場面も...。5.1.と同じく1987年10月8日バルセロナで開かれた「La Nit」でのパフォーマンスの映像です。モンセラもフレディーに負けず演技しています。オペラとはまた違ったタイプの演技で、何というか...お遊戯っぽい!?6.この人の感覚は間違いなく常軌を逸しています。ストラヴィンスキーの「春の祭典」とダンテの「神曲・地獄篇」が元イメージだそうです。「春の祭典」は私も大好きな曲ではありますが...絶句!フレディーはぐるぐるまわる地球の上(北極の辺り)に立って、地上に住む下々の者を操っています。OH MY GOD!!7.アメリカで「性の乱れが見て取れる。」と放送禁止になったいわく付きビデオです。フレディー39回目の誕生日パーティーの会場で隠し撮りされた、友人知人達の痴態をもとに構成してあります。相当狂っています。使えなかった映像がたくさんあるはずです。フレディーの親しい友人が総登場しています。誰がいるか見つけるのは、かなりマニアの楽しみ方です。フレディー・マーキュリーに良い印象を持っている人は、見ない方がいいでしょう。8.1.5.と同じく1987年10月8日バルセロナで開かれた「La Nit」でのパフォーマンスの映像です。9.2.のメイキングを2.のビデオの間に挟み込んだ「THE GREAT PRETENDER」のスペシャル・バージョンです。脇毛や胸毛を剃ってもらったり、ブラジャーを着けてもらったり、お化粧をしてもらったり、みんなもう大はしゃぎです。スタッフと真面目に打ち合わせしてる場面もあるけど...。10.1987年10月8日、QUEENファンの中から選ばれたエキストラを入れてスタジオ撮影された、純粋プロモーション・ビデオです。スタッフから配られたライターに火を付けて、ファンの人々が右に左に一生懸命振っています。11.この曲が最初に発表されたのは、ミュージカル「TIME」(1986年)のサントラでしたが、これはフレデイー没後に発売されたシングルに添えられたビデオ・クリップ。フレディー生前の、記録されたあらゆるフィルムからの映像がコラージュされています。若い頃から晩年まで...。この曲の歌詞がまたフレディーの生涯を綴るに相応しく、ぴったりはまっています。

 このDVDは余りに濃すぎて通しで見てると非常に疲れます。何度見てもあんまり慣れないし。中で一番好きなのはやはり「I WAS BORN TO LOVE YOU」でしょうか?一番作り物っぽくって良いかも。最後の「IN MY DEFENCE」は精神が弱ってる時に見ると泣きます。まだ元気で絶好調な頃のフレディーの「生まれ変わっても同じことをやるよ!やり方は変えるけどね!」というセリフで終わるのです。うくく...(ノ_<。)


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