『1日だけの展覧会 ハガキ』
信濃橋画廊(大阪) 2010年12月27日(月)

one day exhibition "Hagaki" 2010/12/27
Shinanobashi Gallery /Osaka

 
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『KIKU』
(グアッシュ・水彩紙 9.7cmx14.5cm 2010年)
(信濃橋画廊 蔵)

KIKU
(gouache on paper 4.0"x5.7" 2010)
(Collection of Shinanobashi gallery)
 
 
 
 
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Gallery views
 
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●この展覧会について●
 

45年の歴史を紡いだ信濃橋画廊さんの、閉廊前最後の展覧会です。画廊主催ではなく、この画廊に古くからゆかりの作家の方が自主企画してくださった展覧会です。
 
 
 
 
信濃橋画廊さんでは、2度の個展と、グループ展に何度も参加させていただきました。
私は信濃橋画廊の展示空間が大好きでした。
特に、5階の『信濃橋画廊5』。
私は制作ペースが遅く多作でなく、通常サイズのギャラリー空間を埋めるのが困難なので、コンパクトに小さくまとまっていて、しかも、部屋にたどり着くまでに、エレベーターに乗り、さらに途中で階段を上がって、最後にドアを開けなければ辿り着けないという、この秘密基地のようなワクワクする作りの部屋が、大好きでした。
展示室の隣にも部屋があり、控え室として使えました。
個展中に風邪をひいて熱を出していた時は、お客さんが途切れると、コートにくるまり、控え室のソファに横になっていました。
4階で降りるところを間違って下の階でエレベーターのドアを開けてしまい、ゴウゴウと燃え盛る陶を焼く炎が現れ、慌ててドアを閉じたこともありました。 (このビルはだから「陶磁器会館」なのです!)
すぐ横を走っている阪神高速の振動が伝わって来て、常にビルごとガタガタと振動してましたね。
『信濃橋画廊5』は2週間お借りできるので、十分な期間の長さがあり、良い画廊なのにレンタル料は格安で、大変有り難かったです。
本当に、この部屋に住みたいくらい、好きでした。
(来て下さったことのある方は、よく分かっていただけると思います。)
 
東京へ展示会場を探しに行った時の基準も、『信濃橋画廊5』の空間でした。
いつでもあの部屋が念頭にありました。
『「信濃橋画廊5」と同等か、それ以上の展示空間』
この先もずっと、私の会場選びの基本は『信濃橋画廊5』で変わりません。
 
 
学生時代に見ていた雑誌「美術手帳」の展覧会評に、よく信濃橋画廊の展覧会が写真入りで掲載されていて、そういう意味でも、ここは憧れの画廊でした。
個展をさせてもらおうと、初めて作品ファイルを持って行った日のことは、よく覚えています。
今でも、あの作品でよくぞOKがもらえたことだと思います。
実際に個展で発表した作品とは、全然違う作品でしたから(!)
自分が展示をさせていただく立場になって以降は、同時期に地下の大きな部屋で有名な方が展示をされていたり、大御所の作家さんがフラッと来られたり、ドキドキするような体験もさせていただきました。
初めて見ず知らずの方に作品を買っていただいたのも、ここででした。
 
色々な思い出があります。
 
 
オーナーと、スタッフの方にも良くしていただきました。
私は大阪から離れた所に住んでいて、年に1度も画廊を訪ねないのは普通でした。
そのように非常に不義理をしていたにもかかわらず、グループ展の企画があると、お声かけ下さったり、何よりも、そうやって私ごとき者のことを覚えていてくださった。そのことにとても感激し、今も感謝しています。
 
私はこの数年は大阪以外の土地での個展が続いていましたが、
『信濃橋画廊があるから。いつかあそこに帰ればいいから。』
そう思っていました。
それだけに、今年届いた「閉廊のお知らせ」はショックでした。
 
 
 
もう、帰るところが無くなった・・・
 
 
 
信濃橋画廊のオーナー、スタッフの方。
この画廊で、私は育てていただきました。
本当にありがとうございました。
 
 
 
それでも、私の制作はこれからも続く。  
 
さあ。次、行ってみよう!

 
 
 
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