A Night At The Opera
1975/11/21(UK)Released
1.DEATH ON TWO LEGS (DEDICATED TO...)
2.LAZING ON A SUNDAY AFTERNOON
3.I'M IN LOVE WITH MY CAR
4.YOU'RE MY BEST FRIENDO
5.'39
6.SWEET LADY
7.SEASIDE RENDEZVOUS
8.THE PROPHET'S SONG
9.LOVE OF MY LIFE
10.GOOD COMPANY
11.BOHEMIAN RHAPSODY
12.GOD SAVE THE QUEEN

アルバム「A Night At The Opera」について。
(邦題:「オペラ座の夜」)
 いよいよ、QUEENがその名をポップ・ミュージック界に残す理由となったアルバムの登場です。このアルバムは11.の"Bohemian Rhapsody"を中心に数々の名曲が入っていたことにより、歴史に名を残すことになりました。ジャケットはフレディーが描いたものです。このアルバムジャケットはこれ以外には考えられないほどのハマり様です。自分が音楽で実現したいことを、ビジュアル的にもちゃんと理解していたということですね。凄い!
2枚目のアルバム「QUEEN2」がモノクロのグラデーションだとすると、この「A Night At The Opera」は暗い色から極彩色までを網羅した"虹色"といったところでしょうか。ジャケットに見事に表現されてますね。
 1.はひどい目に遭わされた最初のレコード会社の担当のことを「二本足の悪魔!」と歌っており、名誉毀損で訴えられたといういわく付きの曲。2.と7.はライヴでは絶対に再現不可能な、でも愛らしい、手の込んだ楽しい曲です。こういう曲を聴かされるとQUEENというバンドの特異な感覚がよくわかります。かと思えば5.などは「アメリカのカントリー!?」と見まごうばかり。スタンダードの民謡だと言われたら、ああそうかも、と納得してしまいそう。(これブライアン・メイの書いた曲なんですが、彼はその後も何曲かこういう"カントリー調"を書いています。カントリー・ファンなのか!?)この曲は実はQUEENの39番目の曲だからこのタイトルになったという話がありますが、本当かなぁ?8.は"Bo-Rhap"と並ぶこのアルバムの2大大作。9.はこれ以降、'86年の最後のライヴまで必ず歌われていたバラードの名曲。フレディーお得意の「泣き崩れ系バラード」の典型です。美しい良い曲です...。(フレディーの喉の調子があまり良くない時は、ほとんど客席に歌わせていた...お客が空で歌えるくらいに定着していたということです。)
 そして11.。POP MUSIC BEST 10には必ず入ってくる名曲。緻密なコーラス・ワークとオペラ調、ジェットコースターに乗っているような曲展開、秘密と悪と運命の匂いのする絶望的な歌詞。これまでQUEENの曲にはこれらの要素のどれかは含まれていたけれど、この曲で全てが結晶した感があります。「QUEENはこのアルバムで完成し、終わった。」と言う人もいるくらいです。フレディーは後年「"Bo-Rhap"は自分が書いた曲だけれど、それが何を意味しているかなんて、自分ではさっぱりわからない。」と言い、「ライヴで必ず演奏するのはお客がそれを望むからだ。」と言っています。作者の意図を越えたところに曲がひとりでに歩いていってしまった感じだったのでしょうか。
 このアルバムは12.の英国国歌エレキ・ギター・バージョン、-このアルバムが出て以降、彼らのライヴの終幕を告げる曲として流されることになる"GOD SAVE THE QUEEN"-で幕を閉じます。

 初めて聴く方はこれを最初に聴いてぶっ飛んで下さい。もし「QUEENは1枚しか買わない。」と言うのであれば、間違いなくコレでしょう!☆☆☆☆☆(☆1個オマケ)。  


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