cinema    映画この1本!!

  私「J」が劇場・ビデオ・テレビなどで見た映画について書いています。
 見たい映画しか見ないので、偏った選択になることはご容赦ください。
 ジャンルもバラバラです。


CINEMA11 「THE ROYAL TENENBAUMS」
     (ザ・ロイヤル・テネンバウムズ)
2002年/アメリカ    監督/ウェス・アンダーソン 脚本/ウェス・アンダーソン/オーウェン・ウィルソン
        出演/ジーン・ハックマン/アンジェリカ・ヒューストン/ビル・マーレー/
         グウィネス・パルトロウ/ベン・スティラー/ルーク・ウィルソン/
  オーエン・ウィルソン/ダニー・グローバー 他。

 ☆☆☆ う〜ん。期待しすぎてしまったかしらん?それぞれ心に傷を持ちヘンテコでバラバラな家族が、不器用ながらも再び家族としての絆を取り戻す感動作、というイメージを持って見に行ったのです。「笑って、最後に泣ける!」映画だと思ってたら、最後まで「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」
 どこが悪いんでしょう?家族ひとりひとりのエピソードはすごく面白いし、よく考えたら「今までよくぞ生きてきた!」と褒めてあげたいような深刻な傷(それはすべて父親であるロイヤル・テネンバウム氏のせいなのだが。)をひきずって生きてきた人ばかり。そのエピソードだけ取ってもすごく面白そうなのに。なのに!?なぜ!?

 でも本当にこの家族は最後に『再生』したのでしょうか???お話的にはそのハズなのに、見ている私の印象ではそうは感じられなかった。なぜか!?それはこの映画全体を支配している空気のせいでしょうね。テネンバウム家に出戻ってきた息子の子供が、家の中でハツカネズミを放し飼いにしていて、家の床でうごめいているネズミのショットが何度も挿入されるのですが、そのネズミを撮る眼差しと、テネンバウム一家を撮る眼差しが同じなんですよ。まるでネズミの観察のように、テネンバウム家の人々は監督によって『観察』されているのです。こんなんじゃ、感情移入できませ〜ん!!お話としてはめちゃくちゃおもしろいハズなのに、もったいない。音楽もすごく凝っているハズなのに、映画と絡み合わない。空回りしてた。ああ!もったいない!!前売り¥1,500はもったいない!?いえ。そこまでは言いませんけど。『ちょっとハズしちゃったわ(▼▼メ)』という感じです。
※でも外人さんはけっこう笑ってた。やっぱり人種によって反応が違うのね。アメリカではこの映画大絶賛されてるしなー。ぶつぶつ...


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