cinema    映画この1本!!

  私「J」が劇場・ビデオ・テレビなどで見た映画について書いています。
 見たい映画しか見ないので、偏った選択になることはご容赦ください。
 ジャンルもバラバラです。


CINEMA9 「The Time Machine」
   (タイムマシン)

2002年/アメリカ 監督/サイモン・ウェルズ 原作/H・G・ウェルズ ドリームワークス提供
       出演/ガイ・ピアース/サマンサ・マンバ/ジェレミー・アイアンズ 他

☆☆この映画は内容はともかく、ビジュアル的に興味があったので見てきました。TVCMでやってた、にょろにょろ〜っとビルが生えてきてガラガラと崩れて植物が生えて...という、時間を早回ししたようなあの映像です。見に行った人は大体あれを確かめに行ったのだと思いますが、まさしくそういう映画でした。タイムマシンの形状はクラッシック・カーとタイプ・ライターと機織り機と蒸し器のカゴが合体したような感じで、アナログなとこが良かった。そして設定上とても面白かったのが、『タイムマシン自体は動かない』ということ。タイムマシンで時間を移動すると、タイムマシンとその中の空間はいわゆる「保護」されたカタチになって、周りの風景だけがすごいスピードで変化していくのです。だから主人公の自宅の温室から出発したタイムマシンが移動先に着くと、そこは岩の上だったり草原のまっただ中だったり、ビルの谷間だったりジャングルの中だったりします。
timemachine-machine3timemachine-machine1timemachine-machine2 一緒に見に行ったともみちゃんともツッこんだのですが、「あんな変なもんがビルとビルの間に突然現れて、なんでみんなびっくりもせずに普通に歩いてんねん!」「主人公が未来の変え方を調べに図書館に行ってる間、タイムマシンはあそこに置きっぱなしやったんか?そやのになんで警察に持って行かれたり、子供にいたずらされたりせんかったん!?」timemachine-liblaryとか...ツッコミどころ満載!!月の落下に巻き込まれた主人公がたどり着いた時代はまんま『猿の惑星』やし(いや。猿の惑星の猿なんかよりもっとずっと下等な獣!)...猿の親びんは深海魚みたいなメイクで、悪者のくせにミョ〜に説教臭いことを言うジェレミー・アイアンズ。(あの〜。そのメイクじゃ、出演してても誰かわからんのんですけど?彼は一体何を考えてこの役を受けたのか!?)主人公のそもそもの目的は殺された婚約者を生き返らせることだったはずが、いつのまにか『過去は変えられないんだ。今を生きるしかないんだ!』と猿の惑星の世界で出会ったお姉ちゃんと共にその時代で生きることを決意するし...。まあ考え方としては前向きでいいんですけどね。そのお姉ちゃん達の種族は猿の惑星達のエサとして狩られる運命なのですが、それを「旅立ち」とか意味深な言葉を使って表現していたけど、その言葉は本当は何を意味しているのだ!?とか、みんなが昼間巨大風車みたいなのを回しに行ってたけど、あれは何!?とか、未来のニューヨーク市立図書館のバーチャル・ガイドのお兄ちゃんは何千年もの間どんなエネルギーを補給して壊れずにいたのか!?なぜ情報をインプットするプログラマーがいないのに人間から直接聞いた話を覚えているのか!?など、、、疑問は尽きません。
でも時間を移動する場面のビジュアルはやはり綺麗でしたよ。さすがドリーム・ワークスが咬んでるわけね。後半の猿の惑星は削って、綺麗なビジュアルをバンバン見せてくれた方が良かったなー。ということで、ここに謹んで「1000バカ」を授与いたしますです。おめでとうございます。

 監督のサイモン・ウェルズは原作者H・G・ウェルズの孫にあたる人だそうで、そういう部分でも話題になった映画です。
 主演のガイ・ピアースは高い評価を受けた「メメント」(私はこれ未見ですが、一度見ただけではわからないそうなので、鈍感な私は10回見ても理解できないかもな。)に出てます。その前はあの!「プリシラ」(オーストラリアのドラッグ・クイーン達のロード・ムービーです。好きな人は異様にハマる映画のようです。私も見ましたがそれほどハマりませんでした。)にドラッグ・クイーン役で出ていたのですから、何でもできる役者さんのようですね。


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