FREDDIE MERCURY : THE UNTOLD STORY
By Those Who knew him Best
2000/11/22(JP)Released (Box Set)
1.SPICE ILAND DAWN
2.STRANGE DISCIPLINE
3.CULTURE SHOCK
4.THE DRAFTSMAN OF EALING
5.MUSICAL AWAKENINGS
6.LOVE OF MY LIFE
7.BACCHUS AND APHRODITE
8.BUTTERFLIES AND PEACOCKS
9.A DAY AT THE OPERA
10.MY KIND OF TOWNS
11.LAST DAYS
12.AN INTERACTIVE PHOTOGRAPHIC EXHIBITION

「FREDDIE MERCURY : THE UNTOLD STORY」
By Those Who knew him Best
について。

 フレディー・マーキュリー誕生の地ザンジバル島〜寄宿先であるインドのセントー・ピータース・ボーディング・スクール〜ロンドン〜ニューヨーク〜ミュンヘン〜スイス・モントルーを巡り、家族や生前のフレディーをよく知る友人が総登場する長編ドキュメンタリー「FREDDIE MERCURY : THE UNTOLD STORY」と、ロンドンを出発以来世界各地を巡回しているマーキュリー・フェニックス・トラスト(=フレディー没後、AIDS撲滅他を目的として設立された団体)主催「フレディー・マーキュリー写真展」(2001年11〜12月に日本でも開催済。)を模したバーチャル写真館が収録されています。写真展の内容はこのBOX SETに含まれている豪華本と同じだと思われます。

 私はこのドキュメンタリーを見るために新品MACのCD-RWを自力でDVDに付け替えました(^_^;)。その甲斐あって、とっても良いです〜!このDVDは!!残念ながら全部英語で、しかも日本語字幕無し。手に入れてから何回も見ていますが、正確な言葉の意味は1割も理解できていないと思います。(※2001年末にNHK-BSでこのドキュメンタリーが再編集されたTV版が放送され、この時には日本語訳もされていました。思ったよりすごいことを言っていた人もいて、ちょっとびっくり。)
 フレディー・マーキュリーの一生を旅するこのドキュメンタリーは、アフリカ大陸の東岸に隣接する小さな島、ザンジバル島から出発します。フレディーが生まれ育ったザンジバルの風景を見ていると、正に異文化の国という感じ。この小さな島からイギリスに渡り、あのように世界中の人々から愛されるポップ・スターになっていった道のりに思いを馳せると、くらくら〜っと来ます。どこでどう転んだらこうなるのか!?つくずく「普通じゃない!!」と思いますね。フレディーは1946年(第二次世界大戦終結の翌年)生まれなのですが、この年日本で生まれた人は高度経済成長の波に乗って、親の世代とは違って豊かな青春を謳歌した世代でしょうか?「もはや戦後ではない」の時代ですね。でもフレディーは10代でザンジバルの政情不安定に遭遇し家族と共にイギリスに渡ったので、日本やイギリスの同世代の人には無い経験をしてきたわけです。それが彼のその後にどう影響したかはよくわからないですが、「ストレートに自らを表現する」というよりも「装うことで自分を間接的に表現する」表現者だったフレディーは、やはり少々屈折していたと言えるでしょう。そしてそれは彼が本来持っていた性質に加えて、「他者」として生活せざるを得なかったイギリスでの最初の数年間に育まれたものではなかったかと私は推測します。
 ここに登場する人々(特に友人)はかなり正直にフレディーに対する印象を述べているようです。決して「良い人だったね。」「良いミュージシャンだったよね。」などという通り一遍なことは言ってません。「私がこう言ったら、彼はこう言った。」というようにフレディーと自分との個人的な関係を話しているようです。それがみんな「彼のことは大好きだった。」というのがありありと解るように、嬉しそうに話しているのです。(「ああ。彼はゲイだったよね!」とかけっこう平気で言ってる人が多いような気がするんですけど、私の聞き間違いでしょうか!?)正確な内容が理解できればもっと楽しいのでしょうが、解らなくてもなぜだか楽しいというのが味噌ですね。何より登場する人全員が本物で、本当にフレディーとごく近しい関係にあった人ばかりなのですから!妹のカシュミラさんなんか、フレディーに実にそっくりなオットコ前です!惜しいのは、QUEENのメンバー、ジョン・ディーコンとフレディーのお父さんが出ていないこと。あ、エルトン・ジョンも出てないな。でも特にジョン・ディーコンには何か語って欲しかったですね。フレディーについては色々な思いがあったと思うし。
 でも、十分な内容を持ったDVD です。このようなドキュメンタリーが、フレディーの没後10年を経て制作されたこと自体が奇跡的な出来事だと思うし。全部見たら満腹、満腹。(この満腹感は言葉が理解できないせいもあるのか!?いや、そんなハズは・・)


CLOSE
(このウィンドウを閉じると前のページに戻ります。)