MANTLE

[マ] マント
山高帽と婦人帽子 マントを普段に着るほど趣味人ではありませんが、妻のおじいさんからいただいたマントはとてもいいものです。おそらく大正時代のモダンボーイだったおじいさんは、阪急百貨店で山高帽やマントを仕立てておられました。今のズボンの上に着たらきっと当時のモダンな感覚からすると泥臭いかっこになるのでしょう。おじいさんの笑い声が聞こえてきそうですが、手を通してみると背筋が伸びて、心斎橋あたりを闊歩したくなります。

おじいさんからいただいたものの中に、この阪急百貨店の箱があります。写真で見ていただけると思いますが、おじいさんとおばあさんの帽子が納められたこの箱。何度も引越ししてきたのに、こんなにいい状態で箱が残っている。壊れた箇所もあるのにきちんとした手仕事で直してある箱。この手仕事の跡を見るだけで意味もなく日本が好きになります。自分が老いて、何かこんな形の感触を孫たちに残せるかどうか。



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