NATURE GAME

[ネ] ネイチャーゲーム
ネイチャーゲームは自然と友達になる方法の1つ。CMでも紹介されたりしてるのに、流行りませんね。まあ流行るべきものでもないけど。きっと「ゲーム」って言ってしまったから、ルールを覚えなきゃとか、指導しなきゃとか、難しそうな気がしてしまうのでしょう。

柏書房から出てるジョセフ・B・コーネルさんの名著『ネイチャーゲーム』を見ていただけば、詳しいことが分かります。ここでは例によって私の解釈でいくつかの面白がり方を書いてみましょう。

1)大地の窓 アリナミンかなにかのCMで出てきた、落ち葉に埋まってじっとしている奴。やってる姿がばかばかしくて楽しいものです。落ち葉の下の虫の気分というか、やってみないと分からない、いろんな気分を体験することができます。長距離走者の孤独じゃないけど、いろんな思いが頭をもたげてきます。ただし、日本の落ち葉はけっこう湿っているので、冷え性の方はご注意を。うまく応用して、バードウォッチングや夏場の虫寄せなどの観察にも適。

2)暗夜行路 純文学な名前ですが、これが一番面白い。セッティングする人の技術が大切です。まず、細引きロープを野原から少し山道の方へ腰高に張っていきます。木から木へ、渡していくわけです。最後はうまくうっそうとした木立の中へ導入しましょう。危険がないように、急な斜面は避けます。

ここへ、参加者は目隠しをして、ロープにつきます。ロープをつたって何も見ずに進んでいくわけです。足の感触、耳に聞こえる風の音、茂みの音、枝を踏む音。今まで自然からの情報をこんなにもキャッチしていなかったのかと、驚きます。ほんのちょっと地面が波打っているだけで、激しい岩場を歩いているようなドキドキを体験することでしょう。リーダーは、「ぜったい急がないこと」を徹底してください。ガキ大将はすぐ早さを自慢しますが、それでは耳を澄ますことができません。最後は森の中にみんなで横になるといいでしょう。目隠しをはずすと、突然自分の上に樹冠がある。野原だったのに森がある。自分がどこを歩いているか、ずっと想像していたのと違う。その意外さが演出できれば最高です。



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