LIVE AT WEMBREY '86
1992/5/26(UK)Released
DISC1
1.ONE VISION
2.TIE YOUR MOTHER DOWN
3.IN THE LAP OF THE GODS
4.SEVEN SEAS OF RHYE
5.TEAR IT UP
6.A KIND OF MAGIC
7.UNDER PRESSURE
8.ANOTHER ONE BITES THE DUSTS
9.WHO WANTS TO LIVE FOREVER
10.I WANT TO BREAK FREE
11.IMPROMPTU(FREDDIE)
12.BRIGHTON ROCK SOLO
13.NOW I'M HERE
DISC2
1.LOVE OF MY LIFE
2.IS THIS THE WORLD WE CREATED...?
3.(You're So Square)BABY I DON'T CARE
4.HELLO MARY LOU(Goodbye Heart)
5.TUTTI FRUTTI
6.GIMME SOME LOVIN'
7.BOHEMIAN RHAPSODY
8.HAMMER TO FALL
9.CRAZY LITTLE THING CALLED LOVE
10.BIG SPENDER
11.RADIO GA GA
12.WE WILL ROCK YOU
13.FRIENDS WILL BE FRIENDS
14.WE ARE THE CHAMPIONS
15.GOD SAVE THE QUEEN

アルバム「LIVE AT WEMBREY '86」について。
 素晴らしい!の一言です。
「Magic Tour '86」の英国Wembrey Stadiumでの7月11・12日のLIVEの模様を2枚にまとめてありますが、内容的には12日の曲目と完全に一致しています。
これまで出たLIVE盤「LIVE KILLERS」「LIVE MAGIC」のどちらとも、比べ物にならないくらい素晴らしい!特に「LIVE MAGIC」は同じツアーの模様を収めてあるにもかかわらず、全く印象が違います。最初からこういう風に作ったら良かったのに!!(でもまさかフレディーが亡くなるとはこの時点では思っていなかったので、LIVEをまるまる収録した様なものは出したくなかったのでしょうね。)
 ジャケットも良いです。これ、良い写真ですねぇ!LIVEの途中に撮られたに違いないのに、一瞬時間が止まっているみたいに見えます。フレディー・マーキュリーという人のステージでの華やかさと同時に裏腹な寂しい影がほどよく表現されていて、そのシリアスさを左隅にあるメンバーのマンガが和らげてくれています。

 DISC1.
 1.はLIVEのオープニングにぴったりの曲ですね。盛り上がります。2.3.4.は初期QUEENの曲をまとめてやってます。3.はなぜこのツアーの時に復活したのか...珍しい!彼らはヒット曲を多く持ちすぎたため、どの曲を演奏するかでLIVEの構成に関して毎回もめていたようです。古いヒット曲と新しいヒット曲とニュー・アルバムからの新曲と。当然彼らは新しい曲を聴いて欲しいわけですが、観客は2.や4.も聴きたいわけです。11.の即興や6.の後半の客席との掛け合い(=通称:レロ)、曲の合間のトークも収録されています。掛け合いを聴いてもらったら解りますが、普通どこの国でもQUEENは男性ファンが多いんです。日本のように女性ファンが圧倒的という国はちょっと特異なんですよね。そして、この時の「レロ」はフレディーが亡くなった後に出た遺作とも言えるアルバム「MADE IN HEAVEN」収録の"Mother Love"(フレディーが最後にレコーディングしたと言われている曲。)の終盤にサンプリングされて入っています。恐らくブライアンの仕業でしょう。11.のロック・イン・リオ・ブルースのアレンジと3.の「It's so easy〜」の「so ea〜」の高音部は凄いです。LIVE でもあんな声が出せるんです。やるぅ〜!(もし後から加工したんなら怒るけど。)11.にはブライアンのソロもあります。彼のソロは映像で見ると、「ん?」「んんん??」という顔をしながらやたらステージをウロついていて可笑しいです。実はステージ上でギター音の反響の良い場所を探しながらプレイしてたらしいです。

 DISC2.
 1.2.は"LIVE AID"の再現とも言えます。やっぱりフレディーの声は強くて綺麗で艶があって良いですねぇ...。ギター1本でこれだけ聴かせるんですよ!3.〜6.のスタンダード・ナンバー・メドレーは文句無く楽しいです。リラックスしているし、とにかく上手い!!!コーラスも良い!オリジナル・アルバムには無いこういう部分も聴けるのが、LIVE盤の醍醐味かも。あとは大ヒット曲のオン・パレードです。9.ではフレディーお決まりの文句。「俺はギターのコードは3つしか知らないよ。だから弾きたかないんだけどさ。」を言ってます。10.は70年代のすっごいすっごい古〜いLIVEから歌っています。かつてフレディーが着物を脱ぎ捨てながら歌っていたのはこの曲です。ずっと歌ってなかったようなのに、なぜこのツアーで復活したのか...。私はこの2枚目のDISCが大好きで、こっちばかり聴いています。

 このアルバムで言えることは、"彼らのLIVEは凄かった。"ということですね。そしてフレディーの声もよく出ていて、お客さんのノリも最高に良い!昔の若さや華麗さは無いけれど、いくつもの危機を乗り越え成熟してきたひとつのバンドの、正に脂が乗りきっていた時期の最高の音を聴くことができます。本当に本当に素晴らしいです!でも初めて聴く人へのお勧め度は、あえて☆☆。オリジナル・アルバムを全部聴いて、曲を覚えてから、最後にいらっしゃい!ってことで。


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