QUEEN+ GREATEST HITS 3
1999/11/8(UK)Released
1.THE SHOW MUST GO ON
  /QUEEN+ELTON JOHN
2.UNDER PRESSURE (rah mix)
  /QUEEN+DAVID BOWIE
3.BARCELONA
  /FREDDIE MERCURY
   +MONTSERRAT CABALLE
4.TOO MUCH LOVE WILL KILL YOU
  /QUEEN
5.SOMEBODY TO LOVE
  /GEORGE MICHAEL+QUEEN
6.YOU DON'T FOOL ME/QUEEN
7.HEAVEN FOR EVERYONE
  /QUEEN
8.LAS PALABRAS DE AMOR
  (THE WORDS OF LOVE)
  /QUEEN
9.DRIVEN BY YOU/BRIAN MAY
10.LIVING ON MY OWN
  /FREDDIE MERCURY
11.LET ME LIVE/QUEEN
12.THE GREAT PRETENDER
  /FREDDIE MERCURY
13.PRINCES OF THE UNIVERSE
  /QUEEN
14.ANOTHER ONE BITES THE DUSTS
  /QUEEN+WYCLEF JEAN
15.NO-ONE BUT YOU
  (ONLY THE GOOD DIE YOUNG)
  /QUEEN
16.THESE ARE THE DAYS OF OUR LIVES
  /QUEEN
17.THANK GOD IT'S CHRISTMAS
  /QUEEN(Bonus Track)

アルバム「QUEEN+ GREATEST HITS 3」について。
 2000年夏のことです。
「ああ!QUEEN!!」と思い出してCD屋に走り、まず買ったのがこのアルバムでした。
...泣きましたよ...。こんな悲しいCDはありませんでした。フレディー・マーキュリーが亡くなった時、「あー。やっぱりねー。AIDSでね。」としか思わなかったのに、これを聴いて改めて彼が亡くなったことを実感し、彼の不在がどういうものなのかを知ってしまいました。「ごめんなさい...」と思いました。

 ジャケットも悲しい。けど、これもやっぱり良いです。「THE MIRACLE」以降のジャケットは全部良いです。"どういう位置づけのアルバムなのか?"というコンセプトがしっかりしているからでしょうね。ピクチャー・レーベルも嬉しい。私が持っているのはUS盤なので、ボーナス・トラックとして17.(2000年のクリスマス・シーズンに神戸のショッピング・センターでこれがかかっていて、びっくりした。)が入っています。日本盤には「I Was Born To Love You」が入っているはずです。このジャケットにも先に出た「GREATEST HITS2」同様、各曲の詳細なデータが付記してあって、バイオグラフィとしても良し。ただ、その内容が悲しい...。「フレディーが最後のビデオ出演した曲。」とか...。
 ここに収録されているのは、これまでに出た2枚のGREATEST HITSに収まりきらなかったQUEENのシングル、フレディーの死後行われたイベントでのLIVE、メンバーのソロ・シングル、QUEENの曲を使ったリミックス、と種種雑多です。そしてこのアルバムの目玉は何と言っても1.と5.です!1.はQUEENのメンバーとはほぼデビュー当時からの親友、エルトン・ジョンがヴォーカルを取っています。'97年1月17日、Parisにおけるモーリス・ベジャール・バレエ団公演「Ballet For Life」(世界初演)の中で演奏された時のものです。現在のところ、これが3人のQUEENが揃って舞台に立った最後のはずです。5.は傑作中の傑作!!'92年4月20日、London, Wembrey Stadiumで行われた「フレディー・マーキュリー追悼コンサート」でジョージ・マイケルが見事に歌い上げた時のものです。私はこの放送をテレビで見ていて、「うわぁ〜〜!ジョージ・マイケル、QUEENに入ったれよぉ〜〜!!」と思いました。こんなに見事にフレディーの曲を歌いこなせるのはこの人だけでしょう。(それでも音を下げて歌っていたんですよ!)この曲は当日LIVEレコーディングされた他の4曲と共に「FIVE LIVES」として発売され、英国ではNo.1を獲得しました。2.は言わずと知れたヒット曲のリミックス。このビデオのDAVID BOWIEとフレディーの合成はすごかった。3.はフレディーのソロ・シングルにして、'92年バルセロナ・オリンピックのテーマ曲でした。素晴らしい!(シンクロナイズド・スイミング日本代表はこの曲を使った演技でメダルを取りました。)4.6.7.11.はアルバム「MADE IN HEAVEN」から。8.はアルバム「HOT SPACE」の中の異色作。13.はアルバム「A KIND OF MAGIC」から。9.はフレディーの死の翌日に先行発売された、ブライアン・メイのソロ・アルバム「Back To The Light」からのシングル。10.はフレディー死後の'93年に出たリミックスですが、英国ではNo.1を獲得。12.はフレディーのソロ・シングルの中でも新境地を開いた名作。まだまだヴォーカリストとして可能性に溢れていたのに...。14.は好きじゃないです。特にメンバーがかかわってるワケでもなし、勝手にサンプリングされてるだけでね...。そしてそして、問題の15.!!どうしましょうね...。悲しくなるんですよね、これ聴くと...。'98年1月に発売されたこの曲は、フレディーの死後、3人のQUEENが初めてレコーディングしたシングルです。「志半ばにして早すぎる生を終えた人々」(英国のダイアナ元妃と、もちろんフレディー!)に捧げられています。QUEENファンの働きかけがあって発売されたということです。しかし...。どう聴いたらいいのでしょう?あまりに湿っぽいコンセプトに、湿っぽい歌詞、湿っぽい演奏、湿っぽいヴォーカル...。ブライアン・メイの湿度が200%!?嫌が負うにもフレディーの不在を感じずにはおられません。彼がいたら、「こんな湿っぽい音楽は俺達には似合わないゼ、ダーリン!」と一蹴したと思うんですよね。射殺されたJOHN LENNONに捧げた「LIFE IS REAL(SONG FOR LENNON)」(アルバム「HOT SPACE」収録)はもっと乾いていたはず。なんでこうなるかなー。とほほ、です。現在聴けるQUEENの最新の音がこれというのは悲しいので、そろそろ「ドカン!」と何かやって欲しいところですが、ジョン・ディーコンはもうやる気が無い様で、残念です。本当にもったいない!新曲出したら聴きますよ、少なくとも私はね!!
 ということで、またもや初心者にはお勧めしません。なぜ5.が凄いのか!?なぜ15.がアカンのか!?を知るには、長い修行が必要なのでした。頑張れ!

*15.NO-ONE BUT YOU (ONLY THE GOOD DIE YOUNG) についての解説の補足を...。
 上には「現在聴けるQUEENの最新の音がこれというのは悲しい」と書きましたが、2001年末にBSで放送された「FREDDIE MERCURY THE UNTOLD STORY (TV版)」を見て、ちょっと考えを変えました。このTV 版の最後に「NO-ONE BUT YOU」のビデオが流れて、私はそれを見て思いがけず泣いてしまいました。DVD版と違ってTV 版では日本語字幕が出ていて、人々の語っていることが全部解るようにしてあったことも、涙腺をやられた原因でしょう。でも、「これはこれでいいんじゃないか...」と思うようになりました。だってフレディーはいないのだから、3人で出来ることしか出来なかったんですからね。あれを聴いて「もうQUEENは終わったんだ」と確認できればそれで良いんですよね。そう思いました。
ということで、解説の補足でした。


CLOSE
(このウィンドウを閉じると前のページに戻ります。)