FREDDIE MERCURY SINGLES '73〜'85
2000/11/22(JP)Released (BOX SET)
1.I CAN HEAR MUSIC(1973)
2.GOIN' BACK(1973)
3.LOVE KILLS(1984 Single Version)
4.LOVE KILLS
  (1984 Extended Version)
5.I WAS BORN TO LOVE YOU
  (1985 Extended Version)
6.STOP ALL THE FIGHTING(1985)
7.STOP ALL THE FIGHTING
  (1985 Extended Version)
8.MADE IN HEAVEN(1985 Extended Version)
9.SHE BLOWS HOT & COLD(1985)
10.SHE BLOWS HOT & COLD
  (1985 Extended Version)
11.LIVING ON MY OWN
  (1985 Extended Version)
12.MY LOVE IS DANGEROUS
  (1985 Extended Version)
13.LOVE ME LIKE THERE'S NO TOMORROW
  (1985 Extended Version)
14.LET'S TURN IT ON(1985 Extended Version)

「FREDDIE MERCURY SINGLES '73〜'85」について。
 1973年〜1985年におけるフレディー・マーキュリーのソロ・ワークです。

FREDDIE MERCURY SOLO(通称" チビ箱 ")のページでも書きましたが、1.「I CAN HEAR MUSIC」はビーチ・ボーイズのカヴァーで、1973年QUEENがデビューする2週間前に発売されたLARRY LUREX(=ラリー・ルーレックス=実はフレディー・マーキュリー)のデビュー・シングル。QUEENのデビュー・アルバムをレコーディング中、ロビン・ケーブルというプロデューサーにヴォーカルを依頼されたフレディーがブライアンとロジャーを伴ってレコーディングした曲で、QUEENとしてのデビューが迫っていたため、「ラリー・ルーレックス」という別名義で発表されました。が、特に注目されることも無く消えていったということです。まだ声が若くて細くて割れている部分もあり、あまり上手いヴォーカルとは言えないのですが、あの髭オヤジの若い頃の声かぁ...と思って聴くと感慨深いものがあります。しかしながら、かなり気取ってて澄ましているところはいかにもフレディーで、こういうところは昔から変わらないですね。2.「GOIN' BACK」。ヴォーカルとしても曲としても、こっちの方が断然良いです。1.のカップリングでした。これはジェリー・ゴフィン/キャロル・キングによる1964年の作品。QUEENの最後のアルバム「MADE IN HEAVEN」収録のフレディー存命中最後のレコーディング曲となった、「MOTHER LOVE」のラストにちらっと聞こえます。最初のレコーディングと最後のレコーディングが同じ曲中に存在するんですよ。ブライアン・メイによる演出だと思うんですけど。(やりそうでしょう?)彼はツボを心得た頭の良い(時に良すぎる頭が回転しすぎてやりすぎる?)優れたプロデューサーです。ちなみに「GOIN' BACK」の歌詞はこうです。

〜「僕は戻るんだ 若い頃学んだことにね 真実を知るための若さに満ち溢れていた頃へ 戻るんだ 今僕には時間潰しのための ゲームも無いし 塗り絵も無い 音の出るクリスマス・ベルも無い でも若さを思いながら年老いていくことは 間違いじゃないし 勝つための人生のゲームももう僕にはできない...みんなは本当の真実について議論する 僕はむしろかつて在った様な世界 僕らみんなに欠けている ほんの少しの自由が在る世界を見てみたいな さあ できるものなら捕まえてごらん 僕はそこへ戻るんだ」〜

うわぁ!!!これが1973年フレディー・マーキュリー最初のレコーディング曲の歌詞ですよ。何か将来を予感させるものがありますね。泣きます。余談ですが、フレディーによる「GOIN' BACK」のカヴァーをこのBOX SETで初めて聴いて感激したダイアナ・ロスが、2001年に同じ曲をカヴァーして発表しました。(←ヒットしなかったけどね。)3.4.はSF映画の記念碑的作品「METROPOLIS(メトロポリス)」(1926年/フリッツ・ラング監督/ドイツ)の1984年復刻版のサウンド・トラック収録曲です。フレディーのソロとしては、「THE GREAT PRETENDER」('87年)に次ぐ、2番目のヒット(全英10位)となりました。3.のバックにはブライアンとロジャーも参加しています。このサントラは良いですよ〜。他にはパット・ベネター、ビリー・スクワイア(←!!OTHER SESSIONSのページを参照)、アダム・アント、ジョルジオ・モロダー本人も参加してます。この映画の権利を巡ってはデビッド・ボウイも手を尽くしたそうですが、結局ボウイはジョルジオ・モロダーに破れたようです。5.8.と11.〜14.はフレディーのファースト・ソロ・アルバム「Mr. BAD GUY」(1985年)からの曲。5.オリジナルよりもこっちのバージョンの方が私は好きです。それより好きなのはQUEENのアルバム「MADE IN HEAVEN」に収録されているQUEENバージョンです。8.と13.もアルバム・バージョンよりこっちの方が良いですね。このアルバムは曲はみんな良いのにアレンジがチープで、かなり損をしていると思うんですけど。どうでしょうか?11.は「ぴろれろれ〜!」で始まるアルバム・バージョンの方がキョーレツで良いかなぁ。12.はこっちの方が良い。14.はパリン!ピシッ!!という金属的な効果音が効いています。このアルバムのプロデューサー、マックの仕業でしょう。耳が切れそう!!6.同じく「Mr. BAD GUY」からのシングル「I WAS BORN TO LOVE YOU」のB面に収録。単純な歌詞を繰り返す、典型的なQUEENのやり方ですね。「争いは止めようぜ!」と歌っています。そのまんま!!軽快で良い曲です。9.10.も同アルバムからのシングル「MADE IN HEAVEN」のB面に収録。THE MR. BAD GUY SESSIONSのCDにも同曲のエクステンデット・バージョンが収録されていて、ブライアンが凄まじいギターを聴かせてくれています。フレッド・マンデルさんのピアノも凄い!


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