アウトドアへの招待
マウンテンバイク[4]

パーツを選ぶ楽しさも
普通の自転車屋さんにもMTBは売っているが、乗り方やフィールドを教えてもらうには、MTB専門店と仲良くなっておきたい。
専門店をのぞくのは楽しい。「男の子」的楽しさかもしれないが、MTB専門店には魅力的なパーツがあふれているのだ。普通の自転車屋さんのように、出来上がりの自転車が並んでいるだけではない。
スパイスを調合して好みの味を生み出すように、MTBはパーツをピックアップして車体を組み上げる感じが楽しいところだ。
狭い林道をどんどん走りたいなら、ハンドルにツノのようなガード・バーをつける。手にぶつかってくる枝をはじくわけだ。
肉厚のグローブやヘルメットも、枝だけでなく転倒に備えて、必要になる。
専門店には、それがないと走れない本質的なパーツはもちろん豊富にあるが、付加的なパーツにも楽しいものがいろいろあって目移りするところだ。
イラストにあるような、ドリンクボトル・ホルダーやバッグ類もほしいパーツの代表だろう。
三角形のフレームバッグは小さく、「何を入れるんだ?」という感じに見えるが、必要な工具やパンク用の替えのタイヤチューブなどがコンパクトに収まる。
一般的なパーツ選択マニュアルは、特にない。それではつまらない。ファッションではなく、意味がはっきりしたパーツ類ばかりなのだから、自分のスタイルに合ったものを選べるのがMTBの楽しさなのだ。
1995,6,1
文:石井研二 絵:石井光