やってみようアウトドア
ツル草でかごを作ろう[2]

不器用"なりの面白さ
前回に引き続き、ツル草の野遊びだ。リースを作ったら、やはり次には「かご」編みに挑戦したい。
ツルを集めるのは力仕事だし、売れるほど上手に編もうと思ったら大変だ。でも、不器用に編めば不器用な面白さをもったかごができる。それがツル草のうれしいところだ。
しかも、強い。初心者が編んでも、よほどツルを傷めるような曲げ方をしていなければ、それなりに実用的なかごができるのだ。
上手に編むには、集めたツルを水に一晩つけておくといいらしい。軟らかくなって曲げやすくなる。が、野外ですぐ編みたいという、私のようなせっかちな人間には向かない。野遊びは、その場で楽しめる方がいい。
まず底の部分になるツルを十字に組み合わせる。そこで長いツルを巻いていく。編みながら、最初十字に組んだツルが放射状に広がって、かつ丸く立ち上がるようにして、かごらしい形を作っていく。2、3本のツルが絡まった持ち手をつければ、ホレボレとする仕上がりになる(かもしれない)。
しっかり編もうとして、あまりキツく編んでいくとかえって思う形に仕上がらないようだ。柔らかい発想で、ツルの曲がり癖を生かすつもりで編んでいこう。
最初から大物に挑戦するのは素材集めだけでも大変だから、手のひらサイズぐらいからやってみよう。
1997,4,3
文:石井研二 絵:石井光