やってみようアウトドア
ツル草でリースを作ろう[1]

仕上がりは女性的でも
作業はパワフル
春の雑木林を歩きたい。が、ただただ森を歩くというのは苦手な人が多い。何か目的が見つかると、何度でも行きたくなるのだが…。
産経新聞社主催のイベント「アウトドアフィールド'97 万博桜まつり・ふれあい野遊び村」(4月5・6日千里万博公園)をお手伝いさせてもらっている。桜の花の下で野遊びを楽しもうという風流なイベントだ。
その関係で「日本野あそび協会」にうかがって、にわかに野遊び熱が高まっている。野遊びは面白い。上手な人がただの竹や石を作品に仕上げるのを、目の当たりにすると、単純にあこがれる。やってみたい!と思う。
その素材を見つけるために雑木林を歩く。アウトドアへ行くための、今年お勧めの「目的」である。
ツル草細工に挑戦したい。野あそび協会の事務所にはすてきなカゴが飾られていて、こんなものを作ることができたら他に何もできなくてもOK、みたいな気分になってしまった、ミーハーな私である。
ツル草のリースは女性的な仕上がりだが、作業はどうしてパワフルである。雑木林で、木にからみついているツルを引っ張り、ナタや剪定(せんてい)バサミで切り出し、とりあえず束ねていく。
ツルの曲がりクセを生かして丸めていけば、リースベースは出来上がり。あとはセンス次第で飾りつける。納得のいくものができるまでの試行錯誤も楽しいものである。
1997,3,27
文:石井研二 絵:石井光