1995,08,24掲載
海辺のキャンプ[2]

打ち上げられた流木

「宝物」を拾って遊ぼう

 新種のスポーツが輸入され、砂浜は今やスポーツ・フィールドになった感がある。ボディボードなどのサーファー系競技だけでなく、ビーチバレーボール、スポーツカイトなど幅広い。

 スポーツカイトについてはいずれ詳しくご紹介したいが、2本のワイヤーの凧を操り、シンクロなどの技術を競う競技。もちろん海岸でやらなくてもいいが、木の多い場所でやると凧が落ちたとき大変なので、浜でプレーすることが多い。

 時速90キロにも達するといわれるこの凧、シーズンは問わないが、人が多いと危ないので春や秋の海岸が好適だろう。

 私のようなダラダラ派アウトドアファンにおすすめの、晩夏の海岸遊びは「ビーチコーミング」である。

 直訳すると「潮干狩り」だが、広い意味でのビーチコーミングは、ただ貝を掘ったりするのではなく、海岸に落ちているさまざまな物を集めて遊ぶ。

 貝殻や波に磨かれた石、それに流木。一見値打ちがなさそうに見えるが、遊び心で眺めれば、キラキラと輝き始めるものばかりだ。

 石に絵を描く。貝殻などは白木の写真立てなどに接着すれば、涼し気なインテリアに変身する。

 流木など、ナイフである形に削ってもいいが、そのまま2、3点組み合わせるだけで鑑賞に耐える。

 何でも拾ってきたらOKではない。自分の好みのものを見つけるまで、コーミングするわけだ。

 友人の造形作家にこの名人がいる。海へ行っては貝や流木でモビールを作ったりしている。砂をビンに入れ、これはどこの浜の砂とラベルをつけているのもなかなか風情がある。

 少しの根気とセンスがあれば、海の贈り物は、暮らしを爽やかな野趣で飾ってくれるのだ。



文:石井研二 絵:石井光