やってみようアウトドア
地図とコンパス[2]

正確な位置知るには…
地図に磁北線を引く
コンパスと地図を広げて、まずやっておくといいのは「磁北線」を引くこと。地図は上が北ということになっているが、日本ではコンパスの北は地図の西側に6度ぐらいずれているのだ。
地図上で1センチずれると、登山に便利な2万5千分の1地図では250メートルになる。5万分の1なら5百メートルだ! コンパスのさす方へ歩いていくと、地図上で確認した目標から全く離れた場所に行ってしまいかねない。
山に登る前に、山頂や自分の居場所などを目印に、地図を正しい方向に置く。地図の方位記号にコンパスを合わせてみると、針が地図記号の北とずれる。針のさす方向にコンパスを回して、針とコンパスの長い辺を平行にしよう。
長い辺にそって鉛筆で線を引けば、それが磁北線になる。シルバコンパスは、長い辺が平行線を引くのに便利にできているので、地図全体に並行な磁北線を何本も引いておくと良い。
山に登って、自分の位置を確認したいとき。コンパスの針と磁北線を合わせて、地図を正しく広げる。
地図に載っている目印を2つ決めよう。向こうの山の頂上と、こちらの橋とすると、実物の山頂と地図上の山頂を結ぶ線を引く。山頂と橋、2本の線が交わる点が自分の居場所だ。
文章だとややこしいが、イラストを見ながら一度やってみよう。
1997,7,3
文:石井研二 絵:石井光