家族でアウトドア
山菜を楽しむ[下]

山に川に隠れた春の味覚
週末キャンプへ行ってきました。山菜を採りに行きましょうと、キャンプ場の方に案内していただいたのは、なんと河原。てっきり、山の斜面の方へ登って行くと思っていたのです。
きれいな清流の横を、子供たちは虫採りあみを持って蝶を追いながら、大人たちは足元の山菜を摘みながら、しばらく散策しました。ツクシには少し遅かったのですが、よもぎ、オランダガラシ、セリなどを摘むことができました。
よもぎは、道ばたや野原など、いたる所でみられる多年草で、白い葉が目印。若芽をたくさん摘んでお団子にしました。天ぷらやあえものにしてもおいしく、入浴剤やもぐさに使われたりもします。
オランダガラシは、清流のすぐ水辺に、小さな白い花をつけて、あちらこちらにこんもりと茂っていました。若い葉を摘んでその場で口にしてみると、ツンと辛みがあり、春の香りが口いっぱいに広がります。そのままサラダに。さっとゆでて、あえものや酢のものなどに。
セリは、田のあぜや清流に生え、見た目はなんてことはない普通の草のよう。きれいに洗っておひたし。少し残して朝ごはんのみそ汁の実にしました。根もきんぴらなどにしていただけます。若芽が、毒のあるドクゼリやキツネノボタンに似ているので、十分注意すること。地元の人に聞くのが一番です。
タケノコも、そろそろいいころだそうです。山に川辺に、春のおいしさを見つけに行きませんか。
1998,4,15
(イラストと文 石井光)
よもぎ団子の作り方
よく洗い、沸騰した湯にさっと塩ゆで。細かく刻んで、少しすり鉢にあて、水で練った上新粉に混ぜ混む。団子の形にしてゆでて、浮いてきたら出来上がり。あんを添えていただきます。