1995,05,25掲載
マウンテンバイク[3]

子どもととマウンテンバイク

無理なく親子で楽しむ

 子供のころ、マンガ雑誌の広告に出るかっこいいサイクリング車に憧れた。

 今の子供たちはさっそうとMTBやBMX(バイシクル・モトクロス)タイプの自転車に乗っている。うらやましいような姿だ。

 子供が乗れるようになったら、一緒にオフロードを走りたい。それで探してみたが、親子でMTBという情報は意外に少ない。

 MTBに乗るのは、ペットを飼うのに少し似ている。自分で世話をすること。急坂などでは肩にかついで進むといった判断ができること。そういった部分がアウトドアらしい部分だし、子供たちにとても大切なことを教えてくれる。

 親としてはまず、MTBとそれ風の自転車では安全性が違うことを知っておきたい。フレームなど部品の強度も違うし、水にぬれたときのブレーキの利きもまるで違う基準で作られているからだ。細かく厳しい基準に合格してこそのオフロード車といえる。

 とにかくオフロードでは転ぶし、枝に打たれもする。ヘルメットやグローブなどの安全確保も大切だ。

 またサイズ選びも重要だ。ハンドルとサドルの間の骨組みにまたがってハンドルを持ち上げたとき、前輪が10センチちょっと浮くぐらいがいいとされている。

 出かける前には、地図をよく「読む」こと。特に等高線だ。地図上の直線距離だけで計画を立てると、子供たちには無理な坂ばかりということになる。

 ガムシャラに目標目指して、風景を見る余裕もないのでは、オフロードに出た意味がない。

 ほんの2、3キロ、計画上は、ちょっと物足りないぐらいが、家族行にはちょうどいいようだ。アウトドア料理と違い、お父さんだけ張り切っても困る。散歩気分で自然との出合いを演出するのが、親のだいご味と思いたい。



文:石井研二 絵:石井光