歩く[8]

体も心もほぐして
さあ駅に着いた、ハイキングに行こうというとき、スタート地点でぜひ実行したいことがいろいろあります。一つは荷物の点検。背負い具合や背中に当たるものはないかチェック。もう一つは、ストレッチ体操。車や電車を降りてすぐは、ほとんど体が動いていない状態。急に重い荷物を持って子供を連れてハードに動くと、体がびっくりしてしまいます。
最近はずいぶん暖かくなってきたけど、体は冬の運動不足のまま。気持ちは歩くつもりでも、体の方はどうでしょう。早く行かなくちゃと思って、スタートを急いでしまわないように、時間のゆとりを十分にとって。ひと呼吸おいて、動き始めることを体に伝えることが大事です。
体が硬く、緊張した筋肉のままでは、すぐ息が上がり、ケガにもつながります。人目を気にしている場合ではありません。3分間でいいです。子供たちと掛け声をかけながら楽しくストレッチして、体も心もほぐしましょう。
足首、手首を回す。ひざの屈伸。アキレスけんを伸ばす。肩と腕を回し。胸を反らせ、そして深呼吸。この通りじゃなくてもいいですが、初めから無理に力を入れ過ぎず、簡単な手足の運動から、徐々に力を出すようにします。
目的地に着いたら荷物を置いて、かるく整理体操。家に帰ってからも、やれやれと寝転ばないで、疲れを感じた部分を念入りにゆっくりほぐしましょう。筋肉をリラックスさせ、疲労回復を促します。ストレッチをていねいにやっていれば、翌日の筋肉痛に効果あること間違いなし。
1998,3,4
(イラストと文 石井光)
安全に歩くために
家族で山道を歩く場合、先頭と最後は親で、経験の豊富な人が先頭側に。間の子供たちは年齢の小さい子が前に。急がしたり、しかったりしないで、ペースを合わせて楽しく、のびのび過ごせるようにしよう。