キャンプへ行こう[4]

火を使うときは慎重に
わが家に愛用の焚き火グッズがあります。その名も「焚き火台」。折りたたみ式でコンパクト。袋に入れて片手で持ち運び、サッと広げて薪を燃やすだけで、その場で焚き火が楽しめます。
購入してすぐ、うれしくて上に網を置いて焼き肉をしてしまいました。すると、肉の油がすき間から落ち、下の草が燃えそうに。焚き火だけで楽しめばよかった…。
キャンプ場での火の事故の話をよく聞きます。炭の入ったバーベキューグリルをカセットコンロの上にそのままのせて、加熱しすぎて爆発したり、燃えている火の中にガソリンやオイルをふりかけて火が移り、火傷を負ってしまったり。少しの知識で防ぐことができます。もう少し慎重に火に接したいものです。
テントの中で火を扱うのもとても危険です。ランタンをつけるだけでも換気をよくしましょう。火は囲ってしまわない。それに限ります。
風で火の粉が飛んで燃え移らないよう、木のすぐ下や草原での焚き火は避けて。強風になったらすぐ火を消す準備をしましょう。近くに水を置いておくのも忘れずに。
意外にどうすればいいか迷ってしまうのが、焚き火の消し方。水や土をかけて完全に消すといいのですが、水をかけてしまうと周りも汚れるし、次の朝火をおこせなくなってしまいます。夕食後はあまり火を大きくしないで、小さな火を楽しみながら自然に消えるのを待つといいでしょう。
早く消したいときには、鉄板に移してから水をかけるなどひと工夫。火の消えた炭は土に埋めるか燃えるごみで持ち帰ってください。
できるだけ焚き火の焦げ後は残さないで。次に使う人のためにも気持ちよくしておきましょう。
1998,6,10
(イラストと文 石井光)
焚き火で簡単料理
穴を掘って焼けた小石を敷き詰めます。下味をつけた肉のかたまりや野菜丸ごとをホイルに包んで置きます。小石でふたをしてその上で焚き火。1時間ほどで焼き上がります。